「全額とまでいかなくても…」被災地の企業から支援求める声 馳知事が能登の10社を視察「生業の維持・復活を」
馳知事は9日、地震で被害を受けた被災地の企業を視察しました。企業からは資金繰りや人手不足など様々な課題に支援を求める声が上がりました。 【写真を見る】「全額とまでいかなくても…」被災地の企業から支援求める声 馳知事が能登の10社を視察「生業の維持・復活を」 9日午前、珠洲市の松田牧場を訪れた馳知事。生産者からは、これまでの借り入れに加え、牛舎の立て直しにはおよそ1億円かかり、国と自治体が4分の3を補助しても自己負担が苦しいといった声が上がりました。 松田牧場・松田 徹郎さん「全額補助とまではいかなかったとしてもそれに近いぐらいはしていただかないと再建は難しい」 馳知事「既往債務をどうするかというスキームも考えているしそれとは切り離して新たにこれを再建するにはどのくらいの支援ができるか、両面作戦でやっています」 その後訪れた七輪製造会社・鍵主工業は地震で窯が全壊。従業員の半数は市外に2次避難していますが住居のめどがつかず、戻る見通しが立っていません。 鍵主 哲社長「『仮設とか申し込んだか?』と聞いたら、『うちらみたいに若いのは当たらんと聞いてるから申し込んでない』と」 馳知事「そこは(市と)協力して、仮設は急いでがんばりますから」 鍵主 哲社長「会社の方で住居を用意するというパターンもあり得るので、そのあたりの支援をお願いしますと」 午後に訪れたのは、津波の被害も受けた能登町の数馬酒造。自力での酒造りは困難な状態が続いています。 馳知事「ここ全部落ちたんですね」 数馬酒造・数馬嘉一郎社長「傾いています」 馳知事「最初から傾いているわけではない?」 数馬社長「そうですね、今回の(地震)で傾いて…」 馳知事「耐震工事はしなきゃいけないんじゃないですか、次のこと考えたら…」 数馬社長「したいと思っています」 4つの市町の10社を視察した馳知事。債務の負担軽減、再建への融資、雇用確保を3本柱に支援を続ける考えを示しました。 馳知事「どう考えても仕事がなければ生きていけない。いま動いている生業をなんとかしても維持・復活させる。政府の支援パッケージもあるが県としても復興プランに打ち込んでいかなければならない」
北陸放送