Microsoftの最高人財責任者が語る、従業員がAIを最大限に活用するための「3つの条件」
昨年11月のChat GPT登場以来、ビジネスシーン、そして社会全体に大きな変革をもたらしているAI。この新たなツールは、これまでにない業務効率化をもたらす一方で、「AIに仕事を奪われるのでは」といった不安も社会に広がりつつあります。 Microsoftもまた、AIアシスタント「Copilot」や検索エンジン「Bing」など、AIを取り入れたサービス・ツールを提供しています。 そんなMicrosoftは、AIと働き方の変革をどのように捉えているのでしょうか? 今回はMicrosoftの最高人財責任者(CPO)のキャスリーン・ホーガン氏の言葉をお届けします。 AIは、時代を一新するテクノロジーであり、巨大なパラダイムシフトを生み出しています。 そして、私たちの働き方に関して、パソコンの導入よりも大きな影響力をもたらす可能性があります。 かつてわれわれは、「すべての机とすべての家にコンピューターを」という大胆な構想を打ち出しましたが、今日では、「すべての人のポケットに副操縦士(Copilot)を」持たせることを目指しています。 もちろん、AIによる変革には課題も伴います。われわれは、雇用の喪失、アルゴリズム的なバイアス(偏ったデータを学習したAIが、偏った結果を出してしまうこと)のほか、組織に求められる「短期間でのスキルアップ」など、現実的な懸念に対処する必要があります。 ですが、AIの可能性は巨大であるため、座して成り行きに任せるようなアプローチをとるべきではない、と私は考えています。 リーダーたちは、AIがポジティブな牽引力を持つよう、適切な環境を整えなければなりません。そのためには、周到な準備と意図的なアプローチが必要になります。 そうすることで、これらの新しいAIツールは、従業員の生産性を高めるだけでなく、従業員の成長にも役立つでしょう。 こうした成果を少しでも早く得られるようにするため、次の3つのポイントに焦点を当てることをおすすめします。 それは、「機敏性(アジリティ)にもとづく企業文化を育成する」、「働き方を再構築する」、そして、「より深いヒューマンスキル(人間らしい・人間ならではのソフトスキル)に投資する」です。