サントリー7度目V 女子はJT ── 黒鷲旗バレー
もっと強いチームに
監督1年目のシーズンを優勝で締め、宙に舞ったジルソン監督。「これからもたくさんのタイトルを取れるように全力で戦っていきたい。強いチームを作ります。信じてください」。かつてエースとしてサントリーを前人未到のリーグ5連覇に導いた“レジェンド”は力強く言い切った。 コート上では、優勝したサントリーの選手も加わり、今季で現役を引退する東レの外国人オポジット、元セルビア代表のデヤン・ボヨビッチを日本でプレーしたシーズンの数(7回)胴上げ。健闘を称え合い心温まるフィナーレとなった。
女子JT チャレンジ勢として初優勝
一方、地元の大阪でチャレンジリーグ勢として初めて黒鷲旗を制した女子のJT。準々決勝で岡山、準決勝で日立とプレミア勢を破って進んだ決勝戦。トヨタ車体は、3月にプレミアとチャレンジの入替戦であるチャレンジマッチを戦い、先勝しながら敗れ昇格を逃した相手。そのリベンジや今季で勇退する尾崎侯監督をはじめ、上屋敷綾主将、セッターの横田千里ら退団が決まっている仲間への思いを抱きながらの戦いは金杉由香、田中瑞稀の同期エースの活躍もあり、ストレート勝ち。「優勝」で退団する人たちに花を添えた。
「最後にこのみんなで優勝できて嬉しいです。胴上げは感謝の気持ち。選手にありがとうと言いたい」と尾崎監督。「今シーズンで一番、チームがまとまっていました。一人ひとりのみんなのためにという思いがパワーになったと思います。プレミア復帰できなかったことでチームが自信を持てずにいましたが、黒鷲で勝てたので、来季への大きな自信になったと思います」と自らもチームを去る上屋敷主将。自身のサービスエースで優勝を決めた横田も「アウトだと思ったんですよね……」と苦笑いしながらも、「チャレンジマッチで負けてプレミアに上がれず悔しかったので結果が出て嬉しい。優勝は最高です」とうれし涙を流していた。