マンションで広がる「管理者は外部の業者」 国交省がガイドライン
既存のマンションで外部の管理業者が管理者となったり、新築マンションで管理業者が管理者となることを前提に分譲されたりする例が出てきたことを受け、国土交通省は、外部管理者方式に関する新たなガイドラインを公表した。管理者となった管理業者が利益を優先させて、管理組合側に不利益が生じることが懸念されるためで、弁護士やマンション管理士などの専門家が管理者となることを想定して策定されていたガイドライン(2017年)を改定した。 【写真】マンションで孤独死、管理組合が抱えた難題 マンションでは、管理組合の理事長が管理者をつとめるのが一般的。ただ、マンション管理の高度化・複雑化や、住民の高齢化による理事のなり手不足などを背景に、管理業者などが管理者となる事例が増えているとされる。国交省の2018年の調査では、区分所有者以外の専門家が管理者になっている管理組合は0.4%。管理業者が管理者になっているのは6.0%だった。 今回のガイドラインでは、外部管理者方式でも、「管理の主体は区分所有者から構成される管理組合である」とし、外部管理者の業務執行に対して、区分所有者による「適切な監督」が必要だと強調している。
朝日新聞社