乃木坂46、井上和がグループの新たな顔に 36thシングル『チートデイ』フォーメーション解説
充実したアンダー期間を経て、筒井あやめ、中西アルノらが選抜復帰
2列目には、前作でフロントを担っていた与田祐希、久保史緒里、梅澤美波、岩本蓮加が五百城茉央、一ノ瀬美空を挟むようにしてそのままスライドしてきている。山下卒業後、「チャンスは平等」を“うめくぼ”のダブルセンターで披露していることも相まって、井上の裏センターが久保と梅澤であることは盤石の構えと言える。 3列目には、筒井、菅原咲月、中西アルノ、冨里奈央、金川紗耶の5人が選抜復帰。『35thSGアンダーライブ』で座長を務めた筒井は、かつて齋藤から言われた言葉に応えるようにして「乃木坂46に革命を起こせる人になりたいです」とステージ上で力強く宣言した。『乃木坂46アンダードキュメンタリー~35thSGアンダーライブ舞台裏~』(TBSチャンネル1)のなかで、筒井は何かを変えるきっかけとなった『35thSGアンダーライブ』を経て、「自分をより好きになれました」と話している。 そして特筆すべきは、中西。センターに抜擢された29thシングル『Actually…』以来、実に7作ぶりの選抜入りとなる。この2年半という期間は、彼女にとって強烈なアゲインストが吹き続けていた険しい道のりだった。その声が止むことはこの先きっとないだろう。それでも中西がここまで獲得してきたのは、ファンやメンバー、スタッフ陣からの信頼。中西が座長を務め、自身にとってもターニングポイントになった『34thSGアンダーライブ』最終日、ラストのMCで声を震わせながらも自信に満ちた声で伝えた「乃木坂46って最強なんですよ」「私は今ここにいることに誇りを持っています」という言葉。それは『Actually…』がリリースされた頃には到底想像できなかった未来だ。出演も2年目に突入した『NHK俳句』(NHK Eテレ)で見せる感性やその類稀なる歌唱力と表現力を遺憾なく発揮している『Spicy Sessions』(TBSチャンネル1)など、中西に魅了されている人は大勢いる。それら一つひとつが彼女を守る盾、自信となって、さらなる坂をのぼる原動力となっているのだろう。
ミュージカル『ロミジュリ』で脚光を浴びる奥田いろは『アンダラ』本格参加
今回の選抜メンバーを期別に見ていくと、3期生4人、4期生6人、5期生9人と約半数近くが5期生という比率となっている。 アンダーとして活動する5期生は岡本姫奈、奥田いろはの2人のみ。ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』への参加で『35thSGアンダーライブ』は、初日と最終日のダブルアンコールという限られた出演となった奥田にとっては、今回の『36thSGアンダーライブ』はリベンジにも似た気合いの入った公演になるはず。前回アンダーキャプテンという新たな役に任命された松尾美佑のポジションが継続されるのかも気になるところだ。
渡辺彰浩