「何度も愛し合った24歳女性をバラバラに…」風俗店の客→ストーカー→殺人犯に転落した50歳エリート男性の末路(2016年の事件)
〈24歳の愛人を川に捨てるためバラバラに…“50歳のエリート会社員”を殺人犯に変えた「ある2つの事件」(2016年の事件)〉 から続く 【閲覧注意】バラバラにされた24歳の愛人女性、彼女をホテルで待ち伏せしていた50歳のエリート男 2016年10月に東京で起きたバラバラ殺人。50歳のエリート男性はなぜかつて愛した女性を恨み、凶行に至ったのか? 店の客からストーカーにまで転落した前編に続いて、後編では犯行当時の様子、その後の男についてお届け。なおプライバシー保護の観点から本稿の登場人物はすべて仮名である。(全2回の2回目/ 最初から読む ) ◆◆◆
別れた彼女と会うために「女装」して待ち伏せ
石井は夏美さんが働いていたデリヘルに偽名で予約を入れ、別の女の子から夏美さんの情報を聞き出そうとしたが、夏美さんはすでに店を退店しており、今はコンサルティング会社でOLをしているということが分かった。 「でも、夏美のことだ。また別の店で働いているかもしれない。それならば自分に返せる金もあるんじゃないか」 事件前日、石井は何が何でも夏美さんに会って金を返してもらおうと、女装して夏美さんのマンション前で待ち伏せた。何も知らずに夏美さんが帰ってきたので、その後を付いて行ったところ、玄関前で気付かれた。 「ちょっと話があるんだ」 「何で来るのよ」 「終わったらすぐに帰るから」 夏美さんとしては、廊下で立ち話していると面倒なことになりそうだったので、しぶしぶ中に入れることにした。 すると、石井は悲惨な現状を話し始めた。 「あの後、会社をクビになってしまって、仕事を探しているんだ。でも、生活費が足りなくて困っている。1年前はオレが夏美を助けてあげたんだから、今度は夏美がオレを助ける番だよね」 「そんなこと言ったって、私も金がない」 「風俗をやってるんだろう」 「もうやってない」 「少しだけでもいい。何とか…」 「ムリ。絶対ムリ!」 「昔は『絶対に返す』『私をOLにしてくれた男の恩は一生忘れない』って言ってたよね。それがまだ1円も返してもらってないじゃん」 夏美さんは言葉に詰まり、「とりあえず今日は遅いから、また明日話そう」と言って、石井と一緒に横になった。