20歳代~70歳以上「貯蓄2000万円以上」の割合は?老後は2000万円の資金だけで足りるのか【最新データ】
【年代別】貯蓄2000万円以上の割合
総務省統計局の「家計調査 / 貯蓄・負債編 二人以上の世帯」によると、20歳代~70歳以上の貯蓄2000万円以上の貯蓄割合は下記の結果となりました。 ・25~29歳:5.34% ・30~34歳:7.47% ・35~39歳:11.05% ・40~44歳:17.95% ・45~49歳:19.24% ・50~54歳:25.56% ・55~59歳:31.44% ・60~64歳:43.36% ・65~69歳:42.70% ・70歳以上:40.74% 平均貯蓄額と同様に年代が上がるにつれて、貯蓄2000万円以上の達成割合も上昇します。 しかし、老後生活を目前に控えている60~64歳の貯蓄2000万円以上の達成割合は43.36%であり、半数以上の人が貯蓄2000万円未満となっています。 老後生活をスタートさせている60歳代後半~70歳以上でも、達成割合は4割程度となっており、「貯蓄2000万円未満」の人のほうが多いことがうかがえます。 貯蓄2000万円が話題になっていることから、「老後までに2000万円の資金を準備しておくのが普通」と考える人が多いですが、実際は貯蓄2000万円以上を準備できている人は「少数派」であることが最新データからみてとれます。 では、老後2000万円未満の場合は老後生活は厳しいものになるのでしょうか。 次章にて、老後資金の必要性について考えていきましょう。
老後資金は2000万円あれば安泰なのか
近年話題となっている「老後2000万円問題」は、高齢無職世帯のモデル夫婦を例にしたケースであり、月に約5万5000円の赤字が発生してしまうことを想定した単純計算となっています。 各世帯によって家計収支は異なるため、「老後までに絶対に2000万円以上の資金準備が必要」というわけではありません。 老後も収入だけで、老後生活を送ることができれば、少ない貯蓄でも過ごすことが可能でしょう。 反対に、老後の収入よりも生活費のほうが大きく上回る場合は、貯蓄2000万円でも不足する可能性もあります。 老後資金準備においては、個々の世帯の状況やライフプランに合わせた、老後資金計画を立てることが大切です。 そのためにはまず、「老後の生活目標」を考え、どのような老後生活を送りたいか、具体的な目標を設定できると良いでしょう。 そのうえで、ご自身の将来受け取れる年金見込額と老後の支出をシミュレーションし、毎月いくら赤字にあるのか事前に知っておくことが重要です。 「毎月の赤字分×老後生活の年数」の金額を算出し、まずはこの金額を老後資金の目標額に設定しコツコツと準備していきましょう。 なお、老後に必要な資金は生活費以外に、医療費や介護費、葬儀費用なども必要になります。 最低限必要な老後資金の確保ができたら、さらに医療費や介護費などの資金準備もしておけると、より安泰な老後生活を送れるようになるでしょう。