<本郷奏多>関白の次は天皇役も気負いなし 大事なのは“肩書き”より“個人” 「光る君へ」で岸谷五朗とうれしい再会
吉高由里子さん主演の2024年NHK大河ドラマ「光る君へ」(総合、日曜午後8時ほか)に出演する本郷奏多さん。「麒麟(きりん)がくる」(2020年)に続く、2作目の大河ドラマで、前回“若き破天荒関白”近衛前久(このえ・さきひさ)を好演したことも記憶に新しい本郷さんが、今回は無邪気で変わり者の花山天皇役に挑む。「周りの皆さんに見守られながら、のびのびと自由に演じさせてもらっています」と気負いを感じさせない本郷さんに、ドラマや役への印象などを語ってもらった。 【写真特集】花山天皇は“自由すぎる天皇”? まさか“足”で! 注目の場面カット公開!!
◇一番大事にしなくてはいけないのは個人の人間性、感情
「光る君へ」は63作目の大河ドラマ。平安時代中期の貴族社会が舞台で、のちに世界最古の女性文学といわれる「源氏物語」を書き上げた紫式部(まひろ)が主人公となる。脚本を、2006年の「功名が辻」以来、2度目の大河ドラマ執筆となる大石静さんが手掛け、きらびやかな平安貴族の世界と、懸命に生きて書いて愛した女性の一生を映し出す。
本郷さん演じる花山天皇は、65代天皇。東宮(皇太子)のころから、まひろ(紫式部、吉高さん)の父・藤原為時(岸谷五朗さん)による漢籍の指南を受ける。即位後、藤原兼家(段田安則さん)の孫である懐仁親王(やすひとしんのう/のちの一条天皇、塩野瑛久さん)が東宮となったために、早々の譲位を画策され、大事件が起きる。
昨年6月、岩手・江刺ロケでクランクインした本郷さんの役への印象は「常識にとらわわれない、天皇のイメージからすごくかけ離れた人物像」で、その分、「天皇」という言葉の重みを必要以上に感じることなく、「本当に自由に演じさせてもらっています」と手応えを口にする。
「NHKの作品で、そういった立場の人物を演じるときって、所作のけいこをすごくやっていて、『麒麟がくる』でも実際にそうだったのですが、今回はある程度、(所作を)教わる部分はあったのですが、『好きに動いていい』と言っていただきました。監督たちも『(天皇のイメージを)どう崩していくか』をたくさん考えてくださったので、『こうあるべきだ』というのは一切、気にせず、“変わり者”を演じている感じです」