経済実績と乖離する韓国の国民経済心理…長引く物価高と高金利の影響
【09月11日 KOREA WAVE】韓国の経常収支が好調を続けているにもかかわらず、経済心理はこの好調にもかかわらず横ばいの状態を示している。物価高と高金利の環境が続く中、消費者の財布のひもが引き締まり、最近の輸出主導の経済成長を実感できていないとの見方がある。 実際に、第2四半期における韓国の実質国民総所得(GNI)は、2年9カ月ぶりに最大の減少幅を記録し、国民の消費力が低下していることが明らかになった。 韓国銀行によると、7月の経常収支は91億3000万ドルの黒字を記録し、同じ月の記録としては2015年7月の93億7000万ドルに次ぐ歴代2位の黒字規模となった。6月には、経常収支黒字が125億6000万ドルと歴代1位を更新した。これは韓国銀行と政府の予想を上回る結果であり、特に半導体を中心とした輸出の好調が続いたことが背景にある。 しかし、経済心理指数(ESI)はこれに反して横ばいを続けている。企業や消費者の経済心理を反映するESIは、今年8月まで1年以上にわたり基準値の100を下回り、92~94の範囲にとどまっている。ESIの基準値100は、2003年から2023年の長期平均を示している。 韓国銀行の調査によると、客観的な経済指標と経済主体の主観的な体感経済の間には顕著な乖離が見られており、特に輸出が好調であっても、消費者や内需企業にとっては回復を実感しづらい状況が続いている。 韓国銀行の調査担当者は、特に物価高や高金利が家計に重くのしかかっており、30~40代の自営業者や家計負債を抱えた層が特に厳しい状況にあると指摘している。 (c)KOREA WAVE/AFPBB News
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