損切りせずに助かった“成功体験”が仇に…〈ビギナーズラック〉で資産倍増の33歳・公務員「FXって簡単じゃん」→一転「200万円負け」に陥ったワケ
ビギナーズラックが悪い癖につながった可能性
佐藤さんがFXで大きな失敗をしてしまったのは、“コツコツドカン”という定番の負けパターンに陥ってしまったためです。これには、FXデビュー時に「なんとなく」で上手くいったことが大きく関係していると考えられます。 当時の佐藤さんは、なんとなくポジションを持って利益が乗ったときはすぐに利益確定し、相場が逆方向に動いたときは損切りをせずに、我慢してると助かるというトレードをしていました。そして、相場が逆方向に動いても、相場が戻ってきて助かるという経験を何度もしています。 損切りせずに助かったという成功体験があると、同じような状況のときに起こりやすいのが「前は損切りしなくても助かったよな」という思考。 すると、ダメだと分かっていても損切りができなくなり、ドカンと大きな損失を出してしまうわけです。ビギナーズラックによって一時的にプラスになったとしてもトレードに悪い癖が付くため、多くの場合、長期的にはマイナスに陥ります。もちろん勝つか負けるかも重要ですが、FXに取り組んでいく上では「どう勝つか」についても強く意識しておきたいところです。
FXで退場しないために必要なことは?
ここで、FXをやめた人を対象に行った独自のアンケート調査の結果を紹介します。1つ目は、FXをやめた理由です。 FXをやめた理由でもっとも多かったのは「運用資金を大きく失ったから」で、2番目は「FXに疲れた・興味を失ったから」、3番目は「思うように利益が伸びなかったから」という結果でした。佐藤さんは200万円もの資金を失った訳ですが、同じように大きな損失を出してFXをやめた人が多いことが伺えます。 続いて、FXを継続するために自分に足りなかったものについて質問した結果です。 1位は「チャートを読む・分析するスキル」で、2位が「メンタル管理能力」、3位が「資金管理・リスク管理の知識」でした。これらはいずれも、トレードにおいて基本となる重要なスキルです。 佐藤さんのケースでは、ビギナーズラックで楽に勝ってしまったがゆえに、トレードのスキル磨きに力を注がなかったように見受けられます。FXで生き残るためには、単にトレードを重ねるだけでなく、トレードについて学ぶ意識を持つことが大事だったといえるでしょう。