クルマのバッテリーの寿命は何年? 最近は予兆なしで突然死することもあるので、事前のチェックが大切です
リチウムイオンバッテリーは寿命が長いが……
最後にリチウムイオンバッテリーについても触れておこう。リチウムイオンバッテリーは、スマートフォンやノートパソコンなどの電源として広く普及し、身近なバッテリーだ。エネルギー密度や充放電エネルギー効率が高く、軽量・コンパクト、しかも高出力という優れた特性を持つことで知られている。 一般的な鉛バッテリーに比べると、重量は約1/4。寿命は8~10年といわれ、自然放電がほとんどない。内部抵抗値が低く、放電能力にすぐれていてしかも安定しているので始動性も抜群。 一方で過充電や過放電に弱く、取り扱いがシビア。過放電・過充電の保護装置がないと、バッテリーの膨張、発煙発火など大きなトラブルを引き起こすリスクがある。また可燃性の電解質を含んでいることから発火や爆発の危険性もあり、事故などで大きな衝撃・圧力が加わった場合、変形して内部短絡→発火につながる恐れも……。価格も鉛バッテリーの約4倍もするので、メリットとデメリットがほぼイーブン!? 取り扱いがシビアなことを考えると、クルマ用としてはまだ誰にでも勧められるものではない。