エッ、これって現実の出来事…?「ヤバすぎる令和の炎上事件」と近年、一般人やサービス業ばかりで炎上が起きている「深刻な理由」
そもそも実態はあるのか。どんな奴らが書き込んでいるのか。インフルエンサーはなぜたきつけるのか。燃えた人の恐怖はいかほどか。令和の社会現象「炎上」のすべてを徹底取材で明かす。 【一覧】エッ、これって現実の出来事? 令和に起きたヤバすぎる「炎上事件簿」 2章記事『「スパチャ5000万」「年収1億」でも「国税とは戦いたくない」…「炎上で食ってる奴ら」その正体と人生』より続く。
困難を極める炎上対策
かつては炎上の対象となるのは著名人や有名企業だったが、近年は一般人や小さな飲食店が“燃える”ケースが頻発している。 たとえば、今年8月には世間的にはまったく無名の女性フリーアナウンサー、川口ゆり氏がX上で「夏場の男性の匂いや不摂生してる方特有の体臭が苦手すぎる」と投稿し、大炎上。男性や屋外作業に従事する人たちから批判が集まった。 これを受けて川口氏は「一日に何度もシャワーに入れない人もいると非難の言葉を沢山貰いますが、そういう話をしてるのではない」と釈明。しかし、この釈明自体が反発を呼び、さらなる批判が集中。彼女が所属する事務所は「異性の名誉を毀損する不適切な行為」として、契約を解除した。 さらに10月には埼玉県内のラーメン店が、ライスを残した客に対して「今、米残して帰った女子2人 見てたらdmください」と投稿したこともネット民たちに目をつけられ、「怖すぎる」「DMしたらどうなるの?」という声が多数寄せられる事態となった。 炎上などのリスク管理を支援する株式会社エルテスの釜石萌氏は「近年、サービス業が炎上する割合が増えている」と語る。 「'24年上半期の炎上のうち、サービス業の炎上は40%を占めています。顧客対応への不満が主な炎上理由。なかには、直接企業に問い合わせるより先にSNSで発信し、自身の不満が第三者目線で同意を得られるか確認する動きも見られます」
サービス業の炎上対策
サービス業のなかでも、バイトを雇わざるを得ない業態は特に頭を悩ませている。彼らは何をしでかすかわからないし、すべてを監視するのは不可能に近い。 炎上対策専門家のおおつねまさふみ氏はこう解説する。 「炎上対策としてスマホをロッカーにしまわせてから厨房に入るように指示している飲食店もありますが、すべて防ぐのは難しいでしょう。厨房の四隅に監視カメラを付けて内部を24時間録画しているという例もありましたが、コストが重くのしかかってしまいます」 もちろん、炎上のリスクはサービス業に限らずある。 たとえば、ある中堅メーカーでは、新入社員が入社式の様子を勝手にSNSに投稿して炎上。入社式そのものに問題があったわけではなく、撮影して投稿してしまう社員のコンプライアンスが問題とされた。 さらに、大手印刷会社では、一般公募したイラストコンテストにAIで生成した作品が入賞。判別する能力がないのかと批判が集まった。 後編記事『「炎上」が近年グッと起きやすくなってしまった…その「理由」と「対策」』に続く。 「週刊現代」2024年11月9日号より
週刊現代(講談社・月曜・金曜発売)
【関連記事】
- 【つづきを読む】炎上が起きている「事情と理由とその対策」…たとえスマホがなくても炎上します
- 【最初から読む】1日に4件「炎上」が起きているが実際に書き込みをしているのは「2万人のうちの100人だけ」だった…!《実証研究》でわかった「炎上」に参加している人たちの「正体」
- 「スパチャ5000万」「年収1億」でも「国税とは戦いたくない」…「炎上で食ってる奴ら」その正体と人生
- ハサミで男性YouTuberの首を刺して「君が死ぬの待っててあげる」…!YouTuberのオンナが殺人未遂で逮捕された、衝撃の「血みどろ現場写真」
- 「このプリキュアは生成AIによるイラストだ!」と大炎上も「まさかの結末」…「AI嫌悪」で「魔女狩り」に終始する前にすべきこと