安倍昭恵氏 解散総選挙の立候補めぐり“暗躍”「無派閥で出るなら5000万」溺愛の吉田議員に“謀反”を仕向けるわけ
自民党の山口県連が7日、次期衆院選比例中国ブロックの単独候補として杉田水脈議員を擁立するとして、党本部に推薦要請を出したことを発表した。杉田議員と言えば、裏金事件で1564万円もの政治資金報告書への記載漏れがあったとして、6か月の党役職停止処分が下され、その処分期間が明けたばかり。 【写真】アッキー“お気に入り”の吉田真次議員 「新総裁になった石破茂首相は6日、裏金議員の比例区名簿への記載を止める方針を打ち出しています。比例区単独候補だった杉田さんの場合、これは失職に等しい措置ですね。杉田さんは、処分が明けたことを念頭に、国会内で記者に『一つ決まった形(処分)が、また覆るのはどうかなと思う』と不満を漏らしていました」(政治部記者) いずれにせよ、告示日の10月15日まで迫っている。杉田議員の公認問題には、党本部が何らかの結論を出すと思われるが、じつはもう一人、山口県連が頭を悩ませる議員がいる。安倍晋三元首相が亡くなったことを受けておこなわれた山口4区補選で、安倍元首相の後継として当選した吉田真次議員だ。 「吉田議員が選出された4区は、10増10減に伴う新区割りで消えることになっていますからね。そして、新3区は林芳正官房長官が公認候補になることは党本部で決まっています。なので、吉田議員は、比例名簿で優遇してもらうしか、議席は獲得できないはず。しかし、県連の説明では、吉田さんの希望がわからず比例区への立候補をするための書類も県連に届いていないようです。 裏金問題もない吉田議員の場合、少なくとも杉田議員よりは名簿順位は上位になるはず。順当にいけば、比例で当選できるはずですが……」(政治部記者) じつは、吉田議員の比例区転出を止めている人物がいるという。安倍元首相夫人の昭恵氏だ。 「吉田さんは、安倍元首相の地元秘書時代から昭恵さんの大のお気に入りなんです」 と明かすのは、安倍後援会の元関係者だ。さらにこう続けた。 「補選でも、吉田さんを応援するために地元入りしていましたからね。それはそれは熱心な様子でした。昭恵さんは今でも『ここ(新3区)は、ウチの地盤。林さんは宇部市(新1区)に帰るべき』と公言して憚らず、吉田さんの支援者の中でさえ、眉を顰める人が出てくるほどです。昭恵さんは、吉田さんが無所属で出るなら、『5000万円くらいは提供できる』と、周囲に話しているそうです」 とはいえ、吉田議員の立たされた状況は厳しい。安部事務所の元秘書だった下関市長でさえ、すでに林派に数えられるほど吉田議員は劣勢だ。公認候補がいるにもかかわらず、無所属で立候補した場合、自民党に“反旗を翻した”と判断され、党規約では最悪、除名などの処分対象になる。 「吉田さんは下関市出身ですが、関西の大学卒業後、今は日本維新の会の国会議員になっている府議会議員の秘書になり、下関市に戻って安倍事務所に入って市会議員になりました。つまり、社会経験は政治しかありません。もし、自民党を除名になったら生活基盤まで失います。昭恵さんなりの意地もあるとは思いますが、ここは変なこだわりを捨てて、政治家として息長く活動できるように、配慮してあげるべきではないでしょうか」(同前) まさか謀反は起こさないと信じたいが……。