ダルビッシュ有2年ぶりポストシーズン勝利、大谷を3打数0安打に封じる…自己最長7回1失点
◆米大リーグ・地区シリーズ第2戦 ドジャース2―10パドレス(6日・米カリフォルニア州ロサンゼルス=ドジャースタジアム) パドレス・ダルビッシュ有投手(38)が6日(日本時間7日)、地区シリーズ第2戦の敵地・ドジャース戦に先発し、ポストシーズン自己最長タイの7回を投げて1失点の快投。2シーズンぶりのポストシーズン勝利を挙げた。シリーズ成績を1勝1敗に戻した。 初回、いきなり迎えた先頭打者は大谷翔平投手(30)。カットボールとカーブを低めに連投し2ボール。3球目は低めにスイーパーを投げてストライク。4球目は内角低めへ94・8マイル(約152・6キロ)の直球で空振りを奪った。カウント2-2からの5球目、外角に外れるスライダーで空振り三振にしとめ、第1ラウンドはダルビッシュの勝利となった。 ベッツには左越え本塁打寸前の当たりを打たれたが、左翼プロファーがホームランキャッチ。続くフリーマンの打席ではピッチクロック違反を犯したものの、カウント2―2からスプリットで空振り三振にしとめた。 2回には連打と四球で無死満塁のピンチを招いた。ラックスに左犠飛を打たれ、初失点を喫した。なお1死一、二塁でピンチをは続き、エドマンに一塁線へ強烈な当たりを打たれたが、アラエスが好捕。そのままベースタッチし一直併殺。大ピンチを1失点で切り抜けた。 3回、先頭のロハスを中直に抑え、大谷との2度目の対戦を迎えた。初球のスプリットをファウルされ、2球連続ボール。外角低めへのスプリットをひっかけさせ、一ゴロにしとめた。2打席連続で徹底して低めにボールを集め、ド軍打線最大の脅威を封じ、3回まで1失点でゲームをつくった。4回を3者凡退、5回も1死からラックスに中前安打を打たれたが0点に抑えた。5回まで3安打1失点1四球3奪三振で、勝利投手の権利を得た。 6回も続投し、先頭打者の大谷とこの日3度目の対戦。フルカウントとなると、5球目のカットボールから球速差20マイル(約32キロ)の73マイルのカーブ(117・5キロ)で投ゴロに打ち取った。6回までわずか69球だったこともあり続投。7回裏開始前に左翼ファンからパドレス左翼プロファーに向けビール缶などが投げ込まれ、進行が中断するアクシデントもあった。先頭のT・ヘルナンデスに四球を与えたが、ドジャース打線に得点を許さず、この回限りでマウンドを降りた。 7イニングで3安打1失点2四球3奪三振。ポストシーズンで7回を投げたのは、22年のワイルドカードシリーズ(対メッツ)、同年リーグ優勝決定戦(対フィリーズ)に並ぶ、プレーオフ自己最長だった。 今季のポストシーズンは初登板のダルビッシュ。ポストシーズンは22年以来2年ぶりの登板で、これまで11試合に登板して4勝6敗、防御率4・19の成績を残している。今季は個人的な事情による制限リスト入りなど離脱期間も長く、16登板で7勝3敗、防御率3・31。ブレーブスとのワイルドカードシリーズはベンチ入りしてブルペン待機したが2戦連続で出番はなかった。 前日5日(同6日)の試合前に行われた会見では「トップレベルに強いチームなので、パドレスとしても、サンディエゴとしても、ドジャース、LAに勝ちたいというのはあると思う」と闘志を燃やしていた。大谷とは今季日米通じて初めて対戦して5打数1安打。日本ハムの背番号「11」対決へは「大谷君だけじゃなくて、他にも素晴らしい選手がいるので、全員にしっかり集中して投げたい」と口にすれば、大谷も試合後に「チームでしっかりとアプローチをしたいなと思います。素晴らしい投手なので、一丸となってしっかり得点できるように頑張りたいなと思います」と気合を入れていた。
報知新聞社