鏡花資料収集の軌跡語る 記念館25周年対談イベント
泉鏡花記念館の開館25周年を記念した対談イベント(北國新聞社後援)は14日、隣接する柳宗理記念デザイン研究所で開かれた。館長で金沢学院大学長の秋山稔氏と愛知学院大准教授の吉田遼人氏が収蔵品の収集活動を振り返り、参加者が記念館の果たす役割について考えた。 1999年の開館時に約80点だった収蔵品は現在2千点に増加した。対談では、鏡花資料の収集家であったフランス文学者生田耕作の遺族から書簡や初版本などのコレクションを寄贈され、一気に充実した経緯が説明された。 北國新聞の記事や館の展示を通じ、来館者が申し出たり県外から連絡があったりして取得につながった自筆原稿なども紹介された。 吉田氏は「鏡花のゆかりがどんどんつながっている。資料や研究の集積地として記念館の大切さが分かる」と強調。秋山氏は「資料の意義を含め、これからも鏡花の魅力を発信していく」と話した。