「GRカローラ誓約書」ってなんだ? 契約から納車までの道のり【GRカローラ長期レポート】
転売ヤー対策の「GRカローラ誓約書」にサイン
契約の最後に転売対策について担当者から告げられた。アルファードやベルファイア、ランドクルーザーなど販売店から購入しにくい車種の新古車、それも走行距離が100kmに満たない個体が中古車販売サイトなどで見受けられる。所有権を持つ人物が個人財産である車両を買い取り店に出すなどの行為は合法だが、いわゆる輸出や転売を目的とした購入を販売店では承諾していない。 今回、GRカローラを購入する際、「GRカローラ誓約書」なる書類にサインした。書面には、輸出および最終需要者が確定していない転売を行なわないことなど5つの項目があったが、期間が明記されているわけでもなく、いずれも個人または法人での登録も可能と記されている。つまり、はなから転売目的でなければ契約内容はまったく問題ないものだった。 欲しくても買えない、だから高値で取引が行なわれる……。自由経済では当たり前の事象であるが、人気車種が持つ楽しさやワクワクを得るのではなく、差益だけに目を付けた心ない人がいることも事実だ。 需要と供給のバランスが整えば転売の数も減るだろうが、ヤリスにしてもカローラにしても、GRブランドは純粋に走ることを楽しみ、人生を豊かにしていくために生まれたクルマたちだ。世界中のクルマ好きが抱く夢をぶち壊すような行為がなくなることを切に望みたい。 「皆さんに楽しんで頂けるクルマを世に出すことができました。でも、我々は満足していません。この先も鍛えることで進化を続けていきます」と語るのはGRカローラの開発責任者でありチーフエンジニアである坂本尚之さん(トヨタ自動車GR車両開発部)だ。 坂本さんは続けて、「クルマ好きのお客様にもっとGRを知って頂くために、販売現場の皆さんにもクルマの特性を体感して頂くなど連携を深めて、よりお客様の心を惹き付けていきたいです!」とも話す。ところで、筆者の実家で最初に手に入れた新車が白い2代目カローラだった。1974年の出来事だ。それから50年後の2024年、GRバッジを付けた白いカローラが自身の愛車になった。これも何かの縁だと捉え、一日でも長く、GRカローラとの時間を過ごしていきたい。
西村 直人
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