上野樹里らが果たした幸せな再会 『監察医 朝顔2025新春スペシャル』が映す“層”の厚み
『海に眠るダイヤモンド』の“サワダージ”こと酒向芳がキーマンに
また、今作には酒向芳と手塚理美がゲスト出演することがアナウンスされている。特に酒向は、今回の物語のキーマンとなる悲しい事件の過去を背負う男性を演じるということで、朝顔や桑原たちが追う事件に関わることになるのだろう。酒向と言えば、『海に眠るダイヤモンド』(TBS系)での“サワダージ”こと澤田役の好演、映画『ラストマイル』の刈谷、大河ドラマ『どうする家康』(NHK総合)での明智光秀など、近年さらに評価を上げている俳優の一人。物語をより一層引き立ててくれることは確実だ。 そして、今作の最大のポイントである平(時任三郎)との別れも描かれる。2022年のスペシャルで、朝顔たちは認知症の進む平を仙の浦にある介護ホームに預けることを決めた。今回はその後が描かれることになるわけだが、平が桑原に託したメッセージが物語の鍵になってきそうだ。上野はコメントの中で「遠く離れたお父さんと、東日本大震災で亡くした母、里子についてのシーンも出てきます」とも明かしている(※)。2011年3月11日から、もうすぐ14年。2024年1月に起きた能登半島地震を経てもなお、人々の震災の記憶や危機感が薄れていく中で、『監察医 朝顔』は震災を風化させない意志を持ち続けている。 参照 ※https://realsound.jp/movie/2024/11/post-1837432.html
渡辺彰浩