天王山遺跡出土品、一堂に 「天王山遺跡出土品のすべて」開催 福島県白河市の歴史民俗資料館 来年1月まで
国重要文化財指定を記念した企画展「天王山遺跡出土品のすべて」は福島県の白河市歴史民俗資料館で開催している。来年1月13日まで。 ■国重文指定記念 調査地点ごとに紹介 同遺跡は白河市の阿武隈川沿いの丘陵に位置する弥生時代後期前半の集落跡。1950(昭和25)年、開墾中に大量の土器が見つかり、存在が判明した。同年2回にわたり発掘調査を行い多数の弥生土器が出土。東北地方で類例のない特徴を有していたことから、「天王山式土器」と命名され注目を集めた。2021(令和3)年には国史跡に指定され、今年は出土品が国重要文化財に指定された。 企画展では1950年の発掘調査で出土した壺(つぼ)型土器や甕(かめ)型土器などを調査地点ごとに紹介しているほか、2016年から2018年の再調査での出土品も展示した。 このほか、発掘調査を行った藤田定市さん(当時白河農高教諭)、岩越二郎さん(同白河高教諭)のコレクションを「白河考古学の先人たち」とのテーマで展示している。
午前9時から午後4時まで。月曜日休館。入館無料。問い合わせは白河市歴史民俗資料館へ。 ◇ ◇ 指定記念講演会が10日午後1時から、白河市立図書館で開かれる。県文化財センター白河館まほろんの石川日出志館長が「天王山遺跡の魅力を語る」と題して講演する。事前の申し込みは不要で、参加無料。