デルタ航空、米国内乗継の手荷物再検査不要の試験運用 羽田便も視野
デルタ航空(DAL/DL)は、米国内で乗り継ぐ国際線旅客の手荷物再検査や再預け入れを不要にする制度「IRS(International Remote Baggage Scanning)」の試験運用を、今年の4-6月期(第2四半期)からソウル(仁川)-アトランタ間で始める。太平洋地域担当副社長のジェフ・ムーモー氏によると、羽田発の便でも実施できるよう、米国政府と交渉を進めているという。 【写真】羽田空港のラウンジ「デルタ スカイクラブ」 米国へ国際線で入国し、米国内線に乗り継ぐ場合、同じ航空会社の乗り継ぎ便であっても乗客の手荷物は再検査が行われ、預け荷物は国際線の到着空港で受け取った後に預け直す必要がある。 デルタのIRSは、太平洋路線で共同事業(JV)を展開する大韓航空(KAL/KE)が拠点とするソウルの仁川国際空港から、自社の本社があるアトランタ国際空港へ向かう便で4-6月期から試験運用を始める。 ムーモー氏は「羽田も米国政府と掛け合っており、いずれ米国内でのセキュリティチェックを省ける可能性が出てきた」と語った。 デルタの羽田路線は、米国本土のハブ空港となるロサンゼルス、シアトル、ミネアポリス、デトロイト、アトランタと、ハワイのホノルルを合わせて6路線。同社によると米国への渡航需要の95%以上をカバーしているという。成田からは2020年3月に撤退して東京発着便を羽田へ集約し、米国外で唯一となるマイレージ会員向けの自社ラウンジ「デルタ スカイクラブ」を2022年7月にオープンしている。
Tadayuki YOSHIKAWA