愛媛と岩手 奇跡の物語 「みかん一座」8月、松山でミュージカル かまぼこ板の絵 絆描く
2011年の東日本大震災とかまぼこ板の絵がつないだ愛媛と岩手の絆を題材にしたミュージカル「つながる奇跡」が8月17、18の両日、松山市堀之内の市民会館大ホールで上演される。本番まで1カ月となり、練習は仕上げの段階に入っている。 松山市の劇団「みかん一座」(戒田節子座長)が40周年記念で公演する。今回は遠く離れた西予市と岩手県宮古市田老地区を結ぶ奇跡の物語を描く。 愛媛と岩手の交流は、2011年3月に田老第三小学校の教諭だった新沼朋子さんと3年生3人が「全国かまぼこ板の絵展覧会」の応募作品6点を描き、震災の約3時間前に投函(とうかん)して8日後にギャラリーしろかわに届いたことで始まった。その年の冬、同館元館長の浅野幸江さんが贈ったミカンの種から同校児童が苗木に育て、西予市明浜町のミカン農家兵頭岩雄さんが受け継いで「復興みかん えがおの木」として丹精。22年から秋に収穫祭を行い、関係者が心を通わせる象徴となっている。 戒田座長は「命の尊さや困難を乗り越える力、助け合う気持ち、古里への愛情など、作品からさまざまなメッセージを感じてほしい」と語る。 8月17日午後6時、18日午後1時半の2回。入場料は大人2800円、高校生以下2千円。問い合わせは南海放送チケットセンター=電話089(915)3838。
愛媛新聞社