11日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場（気配値）は、決めとなる材料を欠く中、1ドル＝148円台後半を軸にもみ合っている。仲値前後はやや売られたが、売り一巡後は持ち直す展開だった。正午現在、148円66～66銭と前日（午後5時、149円01～02銭）比35銭のドル安・円高。 　ドル円は早朝、前日の海外時間に売られた流れを受け、148円60銭台で取引された。午前9時以降、実需筋からとみられる売りに押され、仲値にかけては148円30銭台に下落。ただ、売り一巡後は買い戻され、午前11時前後は148円80銭前後に反発。正午にかけてはやや伸び悩んでいる。 　前日の海外市場では、欧州時間は148円台後半から149円台前半で上下動した。米国時間は、序盤の米消費者物価（CPI）で一瞬買われたものの、最新週の米失業保険申請件数の悪化で米長期金利が低下。ドル円は148円30銭台に反落した。中盤は149円台を回復したが、終盤は148円50銭台に伸び悩んだ。 　東京時間は「仲値前後は実需筋の売りが出た」（大手邦銀）ものの、一段と売り込む材料は見当たらず、「売り一巡後は戻り歩調になった」（運用会社エコノミスト）という。全般的には「新規の材料には乏しく、朝方からの値動きは下にいってこいで方向感を欠いた」（同）とされる。午前中は「ポジション調整主体の取引にとどまったが、午後も同様の展開だろう」（先の大手邦銀）とみられる。日米とも3連休を控え、「動きにくい」（同）との声も聞かれる。 　ユーロは午前9時以降、対円、対ドルで小動き。正午現在、1ユーロ＝162円59～60銭（前日午後5時、162円97～163円00銭）、対ドルでは1．0936～0937ドル（同1．0937～0937ドル）。