“髙島屋”にオーケー開店 双方の狙いは?【WBS】
日本チェーンストア協会が発表した3月の全国スーパー売上高は、既存店ベースで1年前と比べて9.3%増え、13カ月連続のプラスとなりました。一部店舗で消費者の節約志向が緩み、1人当たりの購入点数が改善したことで大きな伸びを見せました。そんな中、23日、安さを売りにしたスーパー「オーケー」が千葉県にある「柏髙島屋ステーションモール」にオープンしました。スーパーと百貨店。それぞれどんな狙いがあるのでしょうか。 柏髙島屋を中核とした「柏髙島屋ステーションモール」。23日午前8時半、多くの人が列をなしているのは格安スーパー「オーケー」の新店舗です。行列となったため、開店を15分早めるやいなや客が店内に流れ込みました。そのお目当ては、オリジナルの総菜コーナーです。税抜きで299円のカツ丼に、399円の海鮮丼、499円の開店祝いの握りずしと手頃な価格の素材が並びます。 「今日はすしとブロッコリーを買った。安いことはチラシで知っていたので買った」(客) 「この辺りはあまりスーパーがなかったので、地元の人間としてありがたい。安くて良かった」(別の客) オーケーの髙島屋の施設への出店は、2023年秋の立川髙島屋S.C.に続いて2店舗目となります。その狙いについてオーケーの二宮涼太郎社長は「髙島屋の中に入る店なので、非常に立地もよく、集客もある施設。新たな客にも弊社の店を利用してもらいたく出店した」と話します。 一方、髙島屋側にはどのような狙いがあるのでしょうか? 「客をこの館(柏髙島屋ステーションモール)に取り入れていきたいとスーパーの導入を検討してきた。食料品のフロアはオーケーの導入で相互に回遊をして客に利用してもらえる」(柏髙島屋ステーションモールの有沢恭吾さん) 髙島屋側はあくまでオーケーは専門店エリアへの出店であり、百貨店エリアに入ったわけではないと説明します。ただ、オーケーから百貨店の食品売り場までは歩いて30秒。いわゆるデパ地下もあり、客の奪い合いは起きないのでしょうか? 「価格帯などで商品の差別化をして、百貨店ではハレの日の需要に応える形で、デーリーユースとしてオーケーを利用してもらえれば」(有沢さん) 髙島屋とオーケーのイメージの差はないのでしょうか? 「客はそう感じるかもしれないが、それぞれに良いところがあるので、使い分けていただき館全体で相乗効果を図っていければ」(有沢さん) ※ワールドビジネスサテライト