熱闘卯辰「能登のために」 金沢学院大附、金市工8強 高校相撲金沢大会
●鳥取城北2年ぶりV、個人も制す ●飯田、大聖寺実も決勝T進出 第108回高校相撲金沢大会(北國新聞社など主催)は19日、金沢市の石川県卯辰山相撲場で行われ、団体決勝で鳥取城北が熊本農を破って2年ぶりに優勝した。鳥取城北のメンバーは「能登半島地震の被災地のために戦う」と決意して臨み、黒鷲旗をつかみ取った。金沢学院大附、金市工がベスト8に入り、被災地の飯田や大聖寺実も決勝トーナメントに進む奮闘を見せた。 薫風そよぐ卯辰の土俵に石川勢10校を含む全国66校が集い、約1万人(主催者発表)の観衆が高校生力士の真っ向勝負に沸いた。日本高校スポーツ界最古の歴史を誇る青春土俵は歓声と悲鳴が何度も響き、熱く盛り上がった。 団体で優勝した鳥取城北は、石浦外喜義総監督(校長)の出身が能美市である縁で毎年、大会前に同市で稽古を行っている。王座奪還を期した今年も遠来勢で最初に石川入りし、汗を流した。今年2月に学校関係者らと珠洲市で炊き出しのボランティアを行った石浦総監督は「珠洲のみんなに優勝の報告に行って、一緒にちゃんこを食べたい」と再訪を誓った。 石川勢の団体は、準々決勝で金市工が熊本農に、金沢学院大附が鳥取城北に敗れた。 個人決勝トーナメントは金沢学院大附と金市工から5人が出場したが、いずれも2回戦で敗退。決勝は西村和真(鳥取城北)が鮫島輝(埼玉栄)を小手投げで下し、優勝した。 開会式では大会長の砂塚隆広北國新聞社社長があいさつ、馳浩知事、村山卓金沢市長が激励し、箕島(和歌山)の臼田哲朗主将が選手宣誓した。閉会式では団体入賞校、個人入賞選手に砂塚社長が賞典を手渡した。