100周年に向けて情熱新た 宇部商工会議所、創立90年の節目祝う【宇部】
宇部商工会議所(杉下秀幸会頭)の創立90周年記念・第39回会員大会は9日、ANAクラウンプラザホテル宇部で開かれた。約350人が出席し地元経済界をけん引する総合経済団体として、次の100周年に向けて情熱を持って諸活動に取り組むことを確認した。特別功労者7人の表彰もあった。 3部構成で開催。第1部の記念式典では冒頭、物故会員、能登半島地震の犠牲者に黙とうをささげた。 杉下会頭は「宇部の精神(こころ)である『共存同栄 協同一致』をもって経営改善普及活動や会員事業所の福利厚生などに取り組んできた。人口減少に伴う人手不足、世界との生産性における格差拡大といった課題が山積するが、経営支援はもちろん中小企業のイノベーション創出など付加価値拡大を通じた成長支援にあらゆる手段を講じていきたい。そうした産業振興により、にぎわいの創出、明るいまちづくりの進展に尽力していきたい」と力強くあいさつした。 来賓の篠﨑圭二市長が「地域の総合経済団体としてだけでなく、その時代における課題やニーズを踏まえた活動で本市発展に大きく寄与された。今後も地域経済の発展と魅力ある宇部の創造に向けての役割を期待する」とエールを送った。 長年にわたり商議所活動に顕著な功績のあった波多野知三さん(西日本石油化学)、池永輝義さん(東京屋クリーニング)、脇和也さん(宇部日報社)、塔野功さん(大塔興業)、田中敏夫さん(丸忠青果)、前村きみこさん(前村電気工事)、児玉基男さん(児玉印刷)の7人に、杉下会頭から特別功労者として感謝状と記念品が贈られた。 第2部では元衆院議員の杉村太蔵さんが「人生何が起きるかわからない-太蔵流チャンスをつかむ技術」と題して講演。第3部の交流会には市出身のマジシャン、高重翔さんと歌手のエルザさんによるアトラクションがあり、節目の大会に花を添えた。 同商議所は1934(昭和9)年1月17日、渡辺祐策初代会頭の下、誕生した。1886年発足の宇部共同議会、1909年にできた宇部実業会から改組された宇部商工会を前身としている。発足当時の会員数は546人。現在の会員数(1月末)は2737人。