有村藍里「高校卒業後の肩書きは“フリーター”」早く何者かにならないと、と焦っていたあの頃
でも、せっかく変わりたくて一歩踏み出せたのに、ここで辞めたらまた昔の自分に戻ってしまうかもしれない。またどん底に落ちてしまうかもしれない。 そう思いながらも数ヵ月続けていると、新たに所属したモデルの子たちが同年代だったことで仲良くなれたりして、やっと居場所が出来たみたいで楽しかったです。 そのうちカメラマンさんにも褒めてもらえるように。続けられていること、出来ることが増えていくことなど少しずつの積み重ねが、自己肯定感がマイナスだった私にとって自信へと繋がっていったんだと思います。1mmくらい進んだ。 ただ私が所属しているのは芸能事務所だったので、オーディションやテレビなどのお仕事もありました。もちろんポートレートモデルのお仕事だけがしたい子もいれば、積極的にオーディションを受けたりしてテレビ番組に出演したり雑誌に載ったりする子もいました。芸能の方のお仕事は、私には無縁の話だと思っていました。
進学?就職? 高校卒業後の進路はどうするか…
高校3年生になった頃、卒業後の進路の話や、また将来のことを決めなければいけない時期がやってきました。 相変わらず将来の夢も特になく、大学に行くことも考えられなかったし、特別好きなこともなかったから短大や専門学校に行く選択も出来ませんでした。 だったら就職活動をするべきなのか……。 私ってなんなんだろう。なにがしたいんだろう?中学生の時みたいにまた現実逃避して透明人間になりたかったけれど、今度はそうはいかない。本当に決めなければいけない。 その頃の私の好きなことは、写真に撮られること。表現をすること。 何も続かなかった私が、初めて3年間も続けられたポートレートモデルのお仕事。将来の夢はなかったけれど、これだけは続けたいと思ったので就職もしませんでした。
進学も就職もしなかったので、高校卒業してから私の肩書きはフリーター。まわりからは「地に足をつけていない」と言われることもありました。将来がどうなるのか不安だし怖いけれど、ここにいながら自分が何をしてみたいのか考えてみようって決めました。 将来の夢がない私は何者なんだろう。とにかく初めてのことに挑戦しながら好きだと思えること、したいことを探すしかない、そう思ってステージに立ってマイクを持って歌って踊るライブアイドルに挑戦したことも……。 自分でも極端すぎるでしょうと思っていたけど、早く何者かにならないといけないって焦っていました。私には肩書きが必要でした。 今回はここまで。来週はそんな私に訪れた、「人生のターニングポイント」について語ります。 有村藍里
【Profile】 有村藍里(ありむら・あいり)
1990年8月18日生まれ/O型/兵庫県出身 趣味:カメラ 中学時代に引きこもりで人見知りでネガティブな性格であり、そんな自分を変えたくて、16歳の時に芸能界入り。引きこもりやネガティブな性格から脱却するための努力や逆境を乗り越える姿が、同じような境遇の悩みを抱える女性から多くの支持を得ている。2019年3月、美容整形を受けたことを公表し、その正直に打ち明ける姿と有村が持つ雰囲気により多くのファンから共感を得た。