国認定の「自然共生サイト」大分県内新たに4カ所選出 「うーたの里山」など自然を生かした生態系保全評価
民間団体などの手で多様な生態系が守られている区域を国が認定する「自然共生サイト」に、大分県内4カ所が本年度前期分として新たに選ばれた。県内の認定は計6カ所となった。 選ばれたのは▽うーたの里山(大分市横尾)▽大分キヤノン大分事業所~キヤノンの森~(大分市迫)▽尾無(おなし)の湿地(中津市野依)▽ソニーセミコンダクタマニュファクチャリング大分テクノロジーセンター国東サテライト(国東市国東町小原)。 このうち、うーたの里山は住宅街に囲まれた約1ヘクタールのエリア。地域住民や小中学生らが連携し、自然を生かしながら希少な動植物が生息できる環境を整備している点が評価された。県が絶滅危惧種に分類しているオオイタサンショウウオや、準絶滅危惧種のハンゲショウなどが見られる。 管理している「うーたの会」の神宮司昭夫会長(83)は「これまでの活動が実を結んだようでうれしい。今後もこの場所を守っていき、多くの人に知ってもらいたい」と話した。 自然共生サイトは環境省が昨年から認定を始めた。生物の多様性を保護・推進するため、2030年までに国内の陸と海それぞれ30%以上を保全対象とする取り組みの一環。本年度前期までに44都道府県の253カ所を選んだ。 大分県内は23年度前期に▽田島山業×みんなの森プロジェクト(日田市中津江村合瀬)▽九州電力社有林(竹田市久住町)―が認定を受けている。