ビットコインのFOMOが再来──アナリストは7万ドル超えと史上最高値更新を予想
新たな調査レポートでは、米連邦準備制度理事会(FRB)が9月中旬に行った利下げと、その後に発表された中国の景気刺激策により、ビットコイン(BTC)は下降トレンドから脱したとされている。 10Xリサーチ(10X Research)のマーカス・ティーレン(Markus Thielen)氏は、「FOMO(機会を逃すことへの恐怖:Fear of Missing Out)の再来:新たな波に乗るのに十分なビットコインとアルトコインを保有しているか?」と題した最新の分析で、「ビットコインが6万5000ドルを突破したことで、我々は7万ドルへの素早い移行と、その後近い将来に史上最高値更新が起きることを予想している」と述べている。 ティーレン氏は、FRBの7月会合の後にステーブルコインの発行が急増したことに注目している。この会合では、金利は据え置かれたものの9月の緩和の可能性が高いことが示唆された。その後の数週間で約100億ドル(約1兆4000億円、1ドル140円換算)のステーブルコインが発行されたとティーレン氏は指摘した。これにより、暗号資産(仮想通貨)市場に流動性をもたらし、現物ETF(上場投資信託)への資金流入を大きく上回ったという。 ティーレン氏が特に注目すべきとした点は、サークル(Circle)社のUSDコイン(USDC)が最近のステーブルコインへの資金流入の40%を占めており、テザー(Tether)社のテザー(USDT)に対するシェアが通常よりもはるかに高くなっていることだ。トロンブロックチェーン上でのテザーの発行が通常は資本保全と関連付けられるのに対し、USDコインの発行は分散型金融(DeFi)活動の増加を示している可能性があるため、重要なことだとティーレン氏は述べている。 ティーレン氏は、現在マイニングされているビットコインの55%が中国のマイニングプールに由来することに言及し、FRBの利下げ直後に発表された中国の大規模な金融・財政刺激策が、中国から暗号資産への大規模な資本流出を引き起こす可能性があると述べている。 ティーレン氏は、「第4四半期の上昇の可能性は非常に高く、上昇は前倒しになる可能性がある」と結論付け、「大規模な急騰が起き、暗号資産業界全体でさらなるFOMOが引き起こされる可能性がある」と述べている。 ビットコインは本記事執筆時点で6万6300ドル(約928万2000円)で推移しており、過去24時間で2.3%、月間では約12%上昇した水準にある。これは、7月下旬以来で最も強い水準だ。 |翻訳・編集:林理南|画像:David Mark/Pixabay|原文:Bitcoin FOMO is Back: $70K and Then New Record Highs in Sight, Says Analyst
CoinDesk Japan 編集部