歓喜の抱擁、カープ大瀬良投手ノーヒットノーラン
広島4―0ロッテ(7日、マツダスタジアム) カメラを持つ手が震えるのを感じながら、その時を待った。 九回二死、大瀬良大地投手が129球目で最後の打者を打ち取り、無安打無得点試合を達成した。スタンドから大歓声が上がる。大瀬良投手(手前)が新井貴浩監督と抱き合った瞬間、8年前の光景を思い出した。
2016年9月10日の巨人戦。25年ぶりのリーグ優勝を決め、新井選手と黒田博樹投手(いずれも当時)は涙を見せながら抱擁を交わした。古巣に戻り、悲願に導いた2人の姿はファンの間で語り草になっている。 昨季は6勝11敗と大きく負け越し、オフには右肘を手術した大瀬良投手。苦しい時期を見てきた新井監督は、快挙に様々な思いが込み上げたに違いない。
秋にも「歓喜の抱擁」が撮影できるのでは――。熱気と興奮の中で、そう感じた。 (写真・文 東直哉)