イーサ現物投資型ETFの承認期待再燃、申請書類更新の動き
(ブルームバーグ): 暗号資産(仮想通貨)イーサに直接投資する現物型上場投資信託(ETF)を規制当局が承認するとの楽観論が高まる中、暗号資産市場のセンチメントが一気に転換し高揚感が広がっている。
ムード変化の背景には、ETF発行体や証券取引所、米証券取引委員会(SEC)の間で活発な動きが見られることがある。
事情に詳しい複数の関係者によると、SECはニューヨーク証券取引所(NYSE)とCBOEグローバル・マーケッツに対し、イーサ現物投資型ETFを取引所で売買できるようルール変更を提案する「19b-4」と呼ばれる提出書類を更新するよう要請した。これはSECの承認が下りる見込みが高まっていることの表れだと、ある関係者は述べたが、承認が確実なわけではないと付け加えた。
資産運用会社フィデリティ・インベストメンツは21日、イーサ現物型ETFの目論見書である「S-1」を更新した。
SECはヴァンエックからの1件のイーサ現物投資型ETF申請について23日までに承認の是非を判断する予定で、それを前に当局や投資会社、取引所の間で動きが活発化している。
イーサは過去2日間で一時25%急騰し、米東部時間午前11時(日本時間22日午前0時)現在は3800ドル前後で取引されている。
スタンダードチャータードのアナリスト、ジェフ・ケンドリック氏は最近のリポートで、ビットコイン現物ETFの承認以降の展開と同様、ETF主導でイーサに大きな資金流入が見込まれると指摘。イーサ現物ETFは承認後1年間で約150億ドル(約2兆3400億円)から450億ドルの資金流入につながると予想した。
SECの広報担当者は個別の提出書類についてはコメントしないと述べた。NYSEとCBOEの広報担当者はコメントを控えた。
関連記事:
原題:Ether ETF Hopes Are Revived Amid a Flurry of Application Updates(抜粋)
(c)2024 Bloomberg L.P.
Isabelle Lee, Sidhartha Shukla