「嫌いな女子アナ上位」常連だった元ぶりっこ女子アナが“俳優としてサマになってる”ワケ
白衣姿が様になる田中みな実
唯、伊織、ます美の3人は、必ず定時で退勤する。仕事はそこそこに、ゆるやか(ぬるやか)なプライベートを大切にしたい。そんな彼女たちについて、鑑識係の上司・島根太一(マギー)は、「花の省エネ三人組」と呼んでいる。 休日は、バスに乗り、大好きな車内アナウンスに傾聴したり、自宅でジグソーパズルをひたらすら楽しんだり、さまざまだ。月曜日の朝はそれなりに気持ちを切り替えて、勤務時間を真面目にやり過ごす。 でもそれにしては、ます美がまとう白衣がどうも勢い込んでサマになっている。白衣を羽織って、月曜日の日差しを感じながら、廊下を颯爽と歩く田中みな実が、自分はこれを着るために演技をしてるんだというくらい。
2クール連続でドラマ出演
この白衣姿、間違ってもかつてはぶりっ子な小悪魔キャラで名を馳せた元局アナの魅力(色気)だなどと了解してほしくない。田中みな実と翻る白衣との純粋な組み合わせが、彼女の演技を次のフェーズへ導くのだから。 外では敏腕副編集長、家では夫とのセックスレスに悩む役柄の対比が鮮やかだった『あなたがしてくれなくても』(フジテレビ、2023年)が、今のところ田中みな実を代表する作品だと思うが、見逃せないのは同作以来、2クール連続ドラマ出演が定期的になったこと。 『あなたがしてくれなくても』放送後の次クールでは、杉野遥亮主演の『ばらかもん』(フジテレビ)に出演。東京から地元に帰って来たシングルマザーの看護師という役柄を得たのだが、同じ医療関係者でもここでは、『ギークス』の産業医役がまとう白衣(制服)の迫力はまだあまり出ていない。
どちらも医療関係者
2024年もまた4月期クール『Destiny』(フジテレビ)に出演し、石原さとみ扮する主人公の大学同期を、7月期クール『ブラックペアン シーズン2』(TBS)では、内野聖陽扮する大学病院教授が頼りにする治療コーディネーターをそれぞれ演じている。 同クールのドラマ同時出演作である『ギークス』とセットで考えると、どちらも医療関係者で役柄が共通する。『ブラックペアン シーズン2』では白衣姿は見られないが、どうしてこんなに医療関係者を演じるのだろう? 『ばらかもん』の看護師役では、喋り方の中に薄っすら色っぽさを発散していた気がする。でもそれ以降の作品での医療関係者役では、色気をどんどん包み隠して、『ギークス』の白衣姿をひとつの到達点として、純白のムードを漂わせる。