背景は真っ赤!? チャールズ国王「初の肖像画」に賛否両論の声
2024年5月14日、バッキンガムパレスではチャールズ国王が即位されて初となる肖像画が公開されました。 【写真】賛否両論…チャールズ国王のインパクト大な肖像画 今回は、チャールズ国王の最新ポートレートの解説はもちろんのこと、これまで数多く描かれ、賛否両論が繰り広げられてきた過去のエリザベス女王の肖像画もあわせてご紹介します!
国王に即位をされて初となる肖像画ですが、実は発案は2020年で、まだチャールズ皇太子時代。王立芸術・製造・商業奨励協会のメンバーとして50年を記念して依頼され、それから約3年の製作期間を経て完成、そして今回のお披露目に至りました。 8.5フィート(約2.6m)の大きなポートレートを手がけたのは英国のアーティスト、ジョナサン・ヨー氏。英国の元首相たちやモデル、セレブリティに加え、実はフィリップ殿下の作品もすでにある、現代肖像画家のひとりです。 なんといっても全体的に赤のインパクトが印象的な作品ですが、まっすぐ前を見据えるチャールズ国王は、1975年に大佐となられたウェールズ近衛連隊のユニフォームに身を包み、手には剣を。そして向かって左肩の上には蝶が飛んでいます。この蝶は、皇太子から国王へと即位された、“飛躍”を象徴しているのだそう。 ヨー氏いわく、このポートレートは、伝統から離れ、ダイナミックで現代的な作品にしたかったそうですが、お披露目後の評判は、というと賛否が飛び交う結果に。これまでにもキャサリン妃のご結婚後初のポートレートも酷評だったし、実は、絶賛が珍しいかも?と思えるほどに、毎度議論の的に。これもアートの国だからこそでしょう。 この肖像画を印象付けている背景の赤は、ユニフォームの色からで、国民が親しみを感じられるように国王のお顔はしっかりと描かれています。
ルシアン・フロイドによるエリザベス女王の肖像画
ではここからは、今回のチャールズ国王の最新ポートレート同様に、作品の賛否が分かれた、エリザベス女王のポートレートを紹介します。 基本アートに良し悪しを言うのはナンセンスで、あくまでも好みの問題だと思っておりますが、さて皆さんはどうでしょう。 私は、そもそもこんなに個性のある幅広いアーティストたちに肖像画を描かせる、英国王室、そして王族の皆様が、やはり凄い!と思った次第です。さすがアートの国、英国を実感致します。 2001年に、英国人画家、ルシアン・フロイドによって描かれたポートレート。小さなキャンバスに、エリザベス女王のティアラからお顔、肩までが描かれた肖像画は、当時意見が大きく二分したそうです。
MIZUHO NISHIGUCHI