『昼に昇る月』『流れ星』など、視聴者の心を鷲掴みにするキム・ヨンデの出演作3選
彫刻のような横顔と、長い手足。鋭い眼差しで視聴者をドキドキさせたかと思いきや、くしゃっとした笑顔で視聴者の心臓を鷲掴みにしてくる若手俳優キム・ヨンデ。デビュー後、あっという間に数々のドラマで注目を集め、最近では日本でファンミーティングも開催された。本稿では、今大注目のキム・ヨンデの出演作を紹介していきたい。 【写真】『ワンダフルデイズ』何かを見つめるチャ・ウヌ ■『昼に昇る月』(2023年) 愛する人に殺され地縛霊となった男性の魂が憑依した人気俳優と、奇跡の消防士と呼ばれる女性の転生物語『昼に昇る月』。大人気スターのハン・ジュノ(キム・ヨンデ)は、ある日事故に巻き込まれてしまう。現場を目撃した消防士カン・ヨンファ(ピョ・イェジン)に助けられるも、ジュノの身体には地縛霊ドハ(キム・ヨンデ)の魂が憑依してしまい…….。復讐を誓い1500年の人生に終止符を打ちたいドハと、なぜかドハとの悲しい夢を見るようになってしまったヨンファは、複雑に絡んだ過去の記憶を紐解き始める。毎週U-NEXTで最新話が配信中で、物語は佳境を迎えようとしている。 本作で、全く性格の異なるキャラクターを一人二役で演じるのがキム・ヨンデだ。彼女にデレデレで甘えん坊な人気俳優ジュノと、生きることに執着を持てず一人孤独に苦しむ新羅の貴族ドハ。ジュノのシーンでは甘えん坊っぷりが視聴者の心をくすぐり、ドハのターンではダークサイド感のある目や振る舞いのギャップに一気に惹きつけられる。劇中では、憎しみが愛に変わっていく瞬間を映し出しており、葛藤しながらも惹かれ合っていく姿が見どころだ。 ■『禁婚令 ー朝鮮婚姻禁止令ー』(2022年) 『禁婚令 ー朝鮮婚姻禁止令ー』は、世子嬪の死を受け止めきれず、婚約を7年間禁止して心を閉ざしてしまった王と、突如女官として働くことになった女性の物語。ある日、長年続く禁婚令の中で密かに男女の縁を結んでいたイェ・ソラン(パク・ジュヒョン)は、結婚詐欺として捕らえられてしまう。なんとか牢屋から抜け出そうとしたソランは、王様イ・ホン(キム・ヨンデ)と対面することに。霊感があり、魂を憑依させることができると誤解を生んでしまったソランは、しばらくの間世子嬪の想いを伝える振りをするうちに、ある感情が芽生え始め…….。名作ドラマのパロディやコミカルな掛け合いを描き、声を出して笑いたくなるような本作。突然訪れるキュンキュンシーンや、締め付けられるような切ないシーンも見どころの一つで、笑いあり涙ありキュンありの盛り沢山な展開は、最後まで見逃せない。 キム・ヨンデは、愛する人を守ることができずに苦しみ続けてきた王イ・ホンを演じる。劇中では、“苦しくて潰れてしまいそうだ”という声が聞こえてくるほどに目に涙をいっぱいに溜めて切ない泣き方をする彼の演技が見どころポイントだ。ソランを通して世子嬪と会ううちに、どちらに心を惹かれているのかに気付いていく過程も見逃せない。ソランを力強く引き寄せたり、芸術的なキスシーンを見せたりと、次々訪れるシーンに観る側もドキドキしっぱなしだ。2022年MBC演技大賞では、本作でキム・ヨンデが優秀演技賞を受賞した。 ■『流れ星』(2022年) 芸能事務所を舞台に、トップスターと広報チーム長たちの恋愛を描く物語『流れ星』。スターフォースエンターテイメントの広報チーム長オ・ハンビョル(イ・ソンギョン)は、毎日忙しい日々を送っていた。そんなある日、アフリカへと旅立っていた看板スターであり、学生時代の同級生コン・テソン(キム・ヨンデ)が帰国することに。絶対に彼には言えない秘密を心に抱えたまま、テソンとの再会を果たすハンビョルだったが…….。3組以上の恋愛が同時並行していくのが面白く、急なキスシーンに悶絶したり、各話で癒されたりと、最後まで飽きさせない本作。『ペントハウス』(2020年)を思い出させるような配役や、豪華カメオも見逃せない。 ハンビョルに想いを寄せるトップスター、コン・テソンを演じるのがキム・ヨンデだ。顔を見ればついつい言い合ってしまうような2人だが、恋愛へと発展していく2人の変化が自然体でとにかく心地良い。そして、飾らないキム・ヨンデの素顔を覗き見しているような感覚で、彼自身も「この先、これほど素の状態でいられるキャラクターを演じる機会はあるのかなと思うほど…….」とインタビューで語っている。(※)劇中では、大スターでありながら、お茶目で、いたずらっ子のようなかわいさもあり、等身大のテソン沼に一気につかってしまうと思う。また、本作におけるキム・ヨンデのスタイリングが大優勝しており、彼の魅力を最大限に魅せる衣装や、キスシーンに美しさを増すようなネックレスまで、ぜひ注目して観ていただきたい。 この他にも、大きな話題を呼んだぶっ飛びサスペンス『ペントハウス』では、一線を越え続けて大暴走する父チュ・ダンテの息子ソクフンを熱演。妹や愛する人を守ろうと必死に立ち向かう演技が、特に記憶に残る。また、漫画の登場人物が自我を持ち始め、作者の描く展開とは別の人生を歩もうとする姿を描く『偶然見つけたハル』(2019年)では、A3(=アメージングなイケメン3人組)のリーダーナムジュとして出演。登場した瞬間から、美しさのあまり視聴者の目を奪ってしまうほどだ。ツンツンとして冷徹そうに見えながらも、どこか人間味のあるようなキャラクターを演じ、多くの出演ドラマで注目を集め続けるキム・ヨンデ。新たな一面を見せ続ける彼の今後の活躍が、楽しみで仕方がない。 参照 ※ https://www.youtube.com/watch?v=cRhzumUYkQA&t=583s
韓国ドラマ好きのだらだら子