井上尚弥が5.6東京ドームのネリ戦に注目発言…「過去の因縁を持ち込んで試合はしない。ただ…」“悪童”はモンスターの地雷を踏まずにゴングを聞けるのか?
プロボクシングのスーパーバンタム級4団体統一王者である井上尚弥(30、大橋)が29日、都内でWOWOWのエキサイトマッチSP「井上尚弥vsタパレス」(2月5日午後9時放送)の収録を行い、その後の囲み取材で、次戦についての注目発言を行った。5月6日に元ヘビー級3団体統一王者マイク・タイソン(米国)以来、34年ぶりとなる東京ドームで元2階級制覇王者の“悪童”ルイス・ネリ(29、メキシコ)と対戦することが決まっているが、ネリとは、過去の因縁を持ち込んで試合はしないが、もしそれに関する発言をしたら許さないという心境を明かした。また過去のドーピング疑惑を踏まえ徹底した抜き打ち検査を要望するという。ネリは井上の地雷を踏まないで済むのだろうか。 【画像】「ポロンあるかも」井岡一翔の大晦日決戦を盛り上げた4人のラウンドガール
WOWOWのスタジオにはピカピカ光る4本のベルトが持ち込まれていた。 「次4本をもって防衛戦ができる。やってきたことが形になっている」 それが2023年に成し遂げた偉業の証。史上2人目となる2階級4団体制覇を、わずか5か月の間にしかも連続KO勝利でやってのけた。米主要メディアの年間最優秀選手賞をのきなみ受賞したのも当然だろう。 すでに年明けの6日からロードワーク、15日から本格的なジムワークを再開した。まだ動き始めて日は浅いが、頬がこけ、シャープに見える。 「スーパーバンタム級に上げたことで試合が終わってからの反動が軽減している。減量がきつければきついほど、反動出ちゃうんですよね。楽だし、いいことだと思う」 いわゆる減量後のリバウンド現象が起きていない。 「スーパーフライ、バンタム級時代は、試合が終わるたびに少しずつ基礎体重が増えていた」という減量に入る前の通常体重が、64キロ前後で安定するようになった。減量が楽になったわけではないが、スーパーバンタム級が適正階級なのだろう。この階級にしばらく留まり最強を追求するという井上の選択は正しい。 そして次なるビッグファイトが待ち受けている。 まだ正式発表はされていないが、5月6日に東京ドームで開催されるネリ戦だ。 井上は「報道で出ている日にちと、東京ドームの(スケジュールの)空き日を見ると、なんとくここかなと(笑)見えてきますよね」と遠回しに認めた上で、タイソンが王座から陥落して“世紀の番狂わせ”と報道された1990年2月のジェームズ“バスター”ダグラス(米国)戦以来、34年ぶりとなる東京ドーム開催が「一番のモチベーション」だという。 「もちろん対戦相手にもモチベーションは高いですけど、そこもモチベーションのひとつになっている。あとは満員にできるかどうか。これまでの試合は、平日が多かった。(6日は、振替休日のため)みんな来やすいんじゃないですか」 音楽、エンタメ業界が活況で首都圏の主要会場の土日の日程は何年も先まで埋まっている状況で会場不足問題はボクシング業界にとって深刻な問題となっている。東京五輪のバレー会場として新設された有明アリーナはまだ空きがあったが、平日しかなく、定員は15000人。バンタム級の4団体を統一した2022年12月のポール・バトラー(英国)戦、スーパーバンタム級転向初戦となった昨年7月のWBC&WBO王者スティーブン・フルトン(米国)戦、そして昨年12月に2階級4団体統一に成功したマーロン・タパレス(フィリピン)戦と、ここ3試合のすべてが有明で開催されて、平日の夜だった。それでもチケットの抽選に10万人を超える応募があった。会場のセットによるが、5万5000人は収容できるドームで、休日開催ならば、これまで見られなかったファンに生モンスターを披露することも可能になる。
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