永世称号獲得の藤井棋聖「光栄。今後の活躍がより問われる」 5連覇に「もう5年も経ったのか」と笑顔
将棋の第95期棋聖戦5番勝負第3局は1日、名古屋市の万松寺で指され、後手の藤井聡太棋聖(21)=王将含む7冠=が挑戦者・山崎隆之八段(43)に100手で勝利した。シリーズ対戦成績を3勝0敗とし、タイトル5連覇を達成。史上最年少となる自身初の永世称号「永世棋聖」資格を獲得した。 【写真】棋聖戦第3局が行われる名古屋・万松寺で必勝祈願に臨んだ(右から)藤井聡太棋聖と山崎隆之八段 同棋戦は20年7月に藤井が初戴冠したタイトル。対局後、初の永世称号を獲得したことについて「初めてタイトルを獲れた棋戦で思い出も多い。その棋聖戦で獲れたのはうれしく思う」と静かに喜びを語り、その後の大盤解説場では「もう5年も経ったのかという気持ちが一番強い」と笑みをこぼした。 シリーズ全体を振り返って「初めて指すような将棋が多かった。対局の中でいろいろ考えて勉強にもなりましたし、自分自身考えていて面白いと思った」と総括した。 21歳11カ月での永世称号獲得は、中原誠十六世名人の23歳11カ月を53年ぶりに更新する最年少記録となった。「あまり意識していることではなかった」としながらも、「光栄なことだと思っています。同時に今後の活躍がより問われるのかなと思っています」と気を引き締めていた。