復活した“日本一安い遊園地”群馬・るなぱあく 元銀行マンの名物園長が語る「ビジネスを成功させるコツ」
日本一安い遊園地「前橋市中央児童遊園るなぱあく」を赤字から黒字へ転換し、経営手腕を発揮した園長の原澤宏治さん。そのキャリアは地銀の銀行員、中小企業向け経営コンサルタントとして、「地域経済活性化」に情熱を傾けることで築いてきたものです。原澤さんがキャリアを変えながらも、自身のテーマとして地域経済活性化に取り組んできた軌跡を教えてもらいました。
【原澤宏治 るなぱあく園長】 1967年生まれ。 東和銀行で法人渉外担当を経て、2002年に経営コンサルタントとして独立。 2015年に前橋市が運営する児童遊園「るなぱあく」の園長に就任。 赤字続きだったるなぱあくを斬新なアイデアで経営改革し、利用者数が激増、黒字化に成功させる。
現場主義と段取り力でビジネスを回す
地銀の銀行員を経て経営コンサルトとなった原澤宏治さんが、まったく畑違いの遊園地の園長をすることになったのは、「地域経済の活性化」への思いがつないだ縁でした。 高校卒業後、群馬県の地銀・東和銀行で法人営業を担当していた原澤さん。このとき培った「ビジネスの基本」こそが、るなぱあくの業績回復に大きな威力を発揮します。
原澤「とにかく現場でビジネスの種を拾うことを徹底的に叩き込まれましたね。例えば、お客さんのところに行ったら、とにかくいろんなことをチェックして、なにかビジネスの種になりそうなことをできるだけたくさんストックするんです。車に何年乗っているか見ておいて、いざ買い替えの時期になったら、すぐ業者を紹介するとか。お客さんも業者も喜ぶし、ローンを組んでもらう銀行にもメリットがありますから」 前橋市との交渉には根回しが欠かせませんが、ここでも段取りで8割、9割、ときには10割が決まるという銀行の仕事のやり方が役立っています。 原澤「段取りがないと、ものごとは進みませんから。しかも、その内容を熟知をしてる人かそうではない人かでは、話が全然違ってくる。現場を知っていて、段取りができること。それがビジネスを成功させるコツです」