中高生らの学び応援

広々とした快適な空間で自由に学習してもらおうと開設された「エキスタ」＝17日、下関市竹崎町

　下関市と市教育委員会が17日、中高校生らを対象にした学習スペースを同市竹崎町の大丸下関店5階フロアの一角に開設した。公共交通の利便性が高いJR下関駅前に位置し、愛称は「エキスタ」。自主学習やグループ学習などさまざまな使い方に対応できる自由で快適な学びや交流の場を提供する。 　同駅周辺には市立中央図書館や同館が入る市生涯学習プラザにも学習室があるが、特に高校の定期テスト期間前は混雑するため、新たに学習スペースを設けることに。中高校生らの学びを応援するとともに、下関駅前のにぎわい創出につなげたい考えだ。 　4月まで家具やインテリア用品を扱う大手小売業の店舗が入居していたフロアのうち約300平方メートルを大丸下関店から借りた。周囲を窓付きの壁で囲って外からの音が気にならないよう配慮したスペースに加え、階段状のベンチ席や円形のテーブルでくつろぎながら話し合いができるスペースも確保。計100席程度を用意している。 　隣との仕切りを設けた席にはゆったり座れる椅子を置いているほか、フリーWi―Fiや電源コンセントなど学習を支援するための環境を整えた。耳栓や文房具も置いている。 　早速訪れた下関南高3年の生徒（17）は「図書館ではみんな集中していて静かにしないといけないが、自分は友達と教え合いながら勉強するのが好きなのでエキスタができてうれしい」と喜んだ。 　この日は開設式典があり、北島洋平副市長と磯部芳規市教育長が愛称プレートを除幕。エキスタには駅の近くで「スタディ」や「夢に向かってスタート」などの意味を込めた。北島副市長は「テーブルの配置も変えられるようにしている。学習スペースなので節度は保ちながらも自由にこの空間を使って育ててもらえれば」と話した。 　エキスタは無料で利用でき、大丸下関店の営業日（1月1、2両日のみ休み）の午前9時～午後9時に開場。午前8時45分運転開始の同店正面玄関側エレベーターを使って入れる。年間延べ約1万8千人の利用を見込んでいる。 　市は同じフロアに9月、唐戸町のカラトピアに現在あるマイナンバーカードセンターを移設して業務を開始する予定だ。