スリ実行犯の怒っている演技がわざとらしくて…

コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、オカリナ講師のジャスティンさんが描く『海外のスリたちと戦った話』をピックアップ。本作は、ウォーカープラスで連載されていた『月収5万エジプト在住　まあ死なんやろ日記』の中の1作品だ。4月30日には電子書籍も発売された。 【漫画】海外のスリ事情がすごい…作者の豊富なエピソードの数々に「日本って凄く平和なんだな」の声 2024年1月31日にX(旧Twitter)で本作を投稿したところ、8,500件を超える「いいね」と共に、多くの反響コメントが寄せられた。本記事では、オカリナ講師のジャスティンさんにインタビューを行い、創作のきっかけや海外での役立つ知恵などについて語ってもらった。 ■海外で役立つ知識も…作者がスリ実行犯と戦った驚きのエピソード 主人公として描かれている作者は約10年の間、海外を転々として暮らしている。ポジティブなマインドで毎日ハッピーに暮らしているが、慣れない土地で不便な暮らしや大変な思いをしていることも事実…。そんな、楽しいけれど大変だった体験談を、可愛らしいキーウィが主人公となりコミカルな漫画で伝えている。そして、今回のお話は、様々な国のスリと戦ったエピソードだ。 初めのエピソードは、海外移住1年目の上海にて。混み合ったバスの中で、作者を押しながら下車していった人がスリをしたようだ。犯行時にはまったく気づかず、目的地の駅で降りたあとにコンビニで買い物をしたときに、初めてバッグが開いていることに気づき財布がなかった。 とてもわかりやすいスリに遭ったこともある。前のシチュエーションとは真逆のような状況で、ガラガラの電車内で遭遇した。そのときは明らかに不審な動きだったため、スリは未遂で終わった。他にも複数のスリ遭遇エピソードが描かれている。 作中、スリに遭った状況とあわせて、その後の対応や友人からのアドバイスも描かれているため、コミカルな展開を楽しみながら海外での役立つ知識も得られるはずだ。本作を読んだ読者からは、「すられたことあります」「ゴッソリいかれました」などの体験談とともに、「日本って凄く平和なんだな」「やはり住むなら日本」など、日本の治安の良さに安心感を覚えた人からのコメントも寄せられている。 ■作者・オカリナ講師のジャスティンさん「対面で露骨なスリにあったのは合計4回」 ――『海外のスリたちと戦った話』では、複数回スリにあったエピソードが描かれていますが、これまで何回くらい被害にあったことがあるのでしょうか？ 対面で露骨なスリにあったのは合計4回です。置いていたものが盗られたり、それらしい人をかわしたのは数えきれないほどあります。 ――作中、防犯対策として「友達になろうとしてる人と盗もうとしてくる人を見分ける力をつける」とありましたが、具体的な見分けるコツをお教えいただくことはできますでしょうか？ お金目的の人は隠し切れないわざとらしさ、露骨さ、怪しさがあります。いらぬ援助を申し出てくる、なにかと結論を急かそうとする、質問に答えずはぐらかし場所を変えようとするなど、かなり見分けやすいです。他方友達になろうとしてくる人は大抵こちらを純粋に助けようとしてくれる人で、こっちが何か奢ろうとしても決して受け取ってくれないなど、誠実さが伺えます。もちろん誠実に見えて最終的に金を要求してくる人も五万といますが、2、3の数をこなせばすぐわかるようになります。 ――約10年間海外を転々としているというオカリナ講師のジャスティンさんですが、長年海外に住み続けるために大切なこと、重要なことをお教えいただけますでしょうか？ 一番大事なのは違いを楽しむことです。「無知は偏見を生む」とよく言われるのですが、誰しも「違う→なんかこわい→近づきたくない→嫌い」というよくあるパターンに陥ることがあります。「“違う”は“悪い”ではない」と自分に言い聞かせ、それを打ち破ると海外はとても楽しくなると思います。 もう一つは、自分を過大評価しないことかと思います。海外で暮らし始めると「なんか自分凄い！」みたいに勘違いしてしまうことがあります。私もそうでした。でも地元の人を見下し始める、日本で暮らしている人にマウントを取り始めるなど、嫌な人間になってしまい何も良いことはありません。外国で学べるたくさんの素晴らしいことを見逃すことにもなってしまいますので、常に小学一年生のような気持ちで地元の人から学ぶ姿勢でいるととても楽しめると思います。するとどんな国でも、地元の文化の良いところがたくさん見つかります。 ――本作は、電子書籍『月収5万エジプト在住 まあ死なんやろ日記』のお話のひとつです。作品を通しての見どころをお教えください。 団体ツアー旅行等では味わえない、海外に住んだ人間の生の経験をお伝えできる点かと思います。こういう悪い経験を通してもなおその国にいることが「好き」になるのだという点が伝われば嬉しいです。 ――今後の展望・目標をお教えください。 今後はどうにかして、一過性のネタバズではなく長年愛されるようなキャラづくりをしていけたらと思っています。料理などのネタが話題にされても、キャラや作者が愛されていないようであればすぐに忘れられてしまいますので少し方向転換していけたらと思っています。 いつかお店に商品が並ぶようなコンテンツにできたら嬉しいです。 ――最後に、読者やファンの方へメッセージをお願いします。 いつも心あたたまるコメントや応援を下さる方々にはとても感謝しております。今後も(((はげしい)))キーウィ、作者のジャスティンをよろしくお願い致します。