市民の手でかやぶきを 栃木・真岡の高田山専修寺、国重文「楼門」再建 来月8日から参加者募る
栃木県真岡市高田の高田山専修寺(たかださんせんじゅじ)は、耐震工事と組み直しを進めている国重要文化財「楼門(ろうもん)」の屋根のかやぶきを市民が体験する企画を7月27日に催す。解体前の瓦ぶきから、建立された当時のかやぶきに戻す新たな取り組みで、重要文化財の作業に携われる貴重な機会として同8日から参加者を募る。 市教委文化課などによると、楼門は一度解体され、耐震補強を施し年内に完了する予定で組み直しが進められている。すでに2階まで元の姿に戻り、屋根も8割方組み上がった。屋根裏から軒先を支える桔木(はねぎ)と呼ばれる部材を入れており、斜面を支える垂木を付けるとかやがふける状態となる。 楼門はもともと高さ約9・6メートル、屋根面積約95平方メートル。今回の解体調査で1691(元禄4)年に建立された当時はかやぶきだったことが分かっている。瓦ぶきは、江戸時代の後期に施されたとみられている。かやぶきに戻すと、高さは約14・8メートル、屋根面積は131平方メートルまで大きくなる。 体験会は午前10時、11時10分、午後1時10分、2時20分からの4回。各回6人一組の2班、計12人で作業する。市内外を問わず中学生以上の参加を電話申し込みの先着順で受け付ける。 同課の担当者は「昔の技術を肌で感じられる貴重な場。中高生ら若い人たちにも地域の文化財にぜひ関心を持ってもらいたい」と参加を呼びかける。 申し込みは専修寺0285・75・0103。(問)同課0285・83・7735。