イチローに迫る驚異の“93%” 大谷翔平の盗塁が倍増した理由をド軍GMが告白「初めから、もっと積極的に走りたいと」
「ショウヘイは単に足の速いフィジカルの強い走者とだけ思っていた」 これはドジャースのデーブ・ロバーツ監督が大谷翔平の盗塁技術について語った言葉だ。基本的に盗塁は「完全にグリーンライト」。本人の判断を一任しているからこそ、経験豊富な指揮官も偉才の脚力と技術力には目を見張る。 【動画】6安打10打点2盗塁!「金字塔」を達成した大谷翔平の全活躍シーン 今シーズンの大谷は盗塁でも歴史を変えた。現地時間9月20日時点で52盗塁を記録し、成功率は驚異の93%。52本塁打、長打率.634、OPS1.013を強打者が、二盗、三盗と矢継ぎ早に次の塁を盗んでいくのだから相手チームからすれば、これほど恐ろしいものはない。 無論、今季から始まったルール変更の影響は少なからずあるだろう。現在MLBでは牽制球は1打席につき2球まで。さらに各ベースも規定より拡大(一塁、二塁、三塁のベースを7.6センチ拡大)となった。 ただ、今季のMLBで50盗塁以上を記録しているのは大谷を含めて2人しかいない。そういう事実を考えても、彼のフィジカルと走塁技術の高さが窺い知れる。 盗塁技術の向上は、ドジャース幹部も唸る。MLBの公式ネットワーク局『MLB Network』の番組に出演したブランドン・ゴームズGMは、例年以上に大谷の盗塁が増えた理由を明かしている。 「彼はシーズンの初めから、もっと積極的に走りたいと話していた。そして毎晩のようにベストなリード方法は何か、投手がどんなクセがあるかを調べている。その努力は他に類を見ないものだ。もちろん彼はエリート中のエリート。だから、その才能と努力が合わさると信じられないほど特別な何かになるんだ」 多士済々のMLBでも際立つ大谷の走力。果たして、彼は今シーズンの残り8試合でどこまで数字を増やせるか。ちなみに日本人選手のシーズン最多盗塁記録はイチロー氏の56(2001年)だが――。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]