【イベントレポート】「愛のゆくえ」窪塚愛流、長澤樹とカレーで役作り 父・窪塚洋介との共通点も明かす
映画「愛のゆくえ」の公開記念舞台挨拶が本日3月2日に東京・シネクイントで行われ、キャストの長澤樹、窪塚愛流、監督の宮嶋風花が登壇した。 【画像】父・窪塚洋介との共通点は“天然”!?「愛のゆくえ」舞台挨拶で語った窪塚愛流 本作は、幼なじみの愛と宗介を軸に、14歳の心情とそれぞれの母との関係性を描く物語。彼らが孤独な心を抱えながら、東京と北海道という遠く離れた場所で生きるさまが映し出される。満席の会場に登場した愛役の長澤は「今日という日を迎えられたこと、本当に幸せです」、宗介を演じた窪塚は「撮影から3年経って、ようやく皆様のもとに届けられることをうれしく思っています」と挨拶した。 窪塚は本作での役作りを振り返り「撮影が始まる前に、宮嶋監督と樹ちゃんと(愛の母親役の)田中麗奈さんと一緒にカレーを作らせていただいたんですが、そのときからお互いに役名で呼び合っていました。いざ撮影に挑むときにも不安を感じずに取り組めたのがありがたいことでしたね」と話す。宮嶋は「撮影までに会える回数も少なかったので。その短い時間で一気に距離を縮めてほしいなと思って」と意図を明かした。 本作の特徴は、宮嶋の実体験をもとに作られた半自伝的な作品であること。宮嶋は「もちろん映画は観ていただくものではあるんですが、自分自身も作る意味のあるものを作るべきだと考えました。前作の『親知らず』で表現しきれていないなと感じていたので、『愛のゆくえ』が自分の過去と対峙して乗り越えるきっかけになればいいなと思って、この題材を選びました」と説明する。長澤は「愛ちゃんという女の子が、ほとんど監督みたいな女の子なんだということを知ってからは、ずっと監督を観察していました」と笑顔で振り返った。 撮影時の話題では、愛と宗介が雪景色の中歩くシーンを挙げた窪塚。彼は「(新雪の中を)ズボズボッと入っていって、協力し合いながらする撮影は楽しかったです。雪はすごくまぶしいので、全然目が開けられないんですよ。できるだけまばたきをせずに、シーンをやりきるのは難しかったです」と回想する。また、ロケ地の北海道を中心に展開するコンビニチェーン店・セイコーマートのあんぱんにハマったと言う窪塚が「雪景色を見ながら牛乳を飲むのもよくて。なんだかあんぱんに助けられたところはありますね」と語ると、長澤は「刑事ドラマだよね」と笑っていた。 イベント中盤には、芸人であり俳優の板尾創路が花束プレゼンターとして登場。彼は、宮嶋が商業デビューするきっかけとなった、若手映像作家の発掘と支援を目的とする「クリエイターズ・ファクトリー2018」で審査員を務めていた。板尾は「(商業)デビュー作で、渋谷のこんな立派なところで上映されるなんて。なかなか叶う人も少ないので、これを機にどんどん映画を撮ってがんばってください」と宮嶋を激励。彼女の前作「親知らず」については「今回の作品にも通じるところがあるんですけど、宮嶋さんの個展に行ったような気になる。余韻に浸っているともう一度観たくなる、不思議な感覚に陥る作品」と述べた。 さらに板尾は、数カ月前に仕事をともにした長澤に対し「そのときから表情だけで物語っている女優さんだと思っていました。被写体としても素晴らしいし、北海道にもマッチしていましたね」と感想を伝える。窪塚には「お父さん(窪塚洋介)とも仲良しなんですよ」と伝え、「『今度息子さんに会うで』と言ったら『天然なんでよろしく』って言ってました」と明かすと、窪塚は「でもね、親父も天然ですよ。親子ですからね」と付け加えて会場の笑いを誘っていた。 最後に宮嶋は「この映画は観に来てくださった1人ひとりの中で完成すると思っています。今後も映画を作ることをがんばろうと思いました」と決意を新たにし、イベントは終了した。 「愛のゆくえ」は全国で順次公開中。 (c)吉本興業