「親ガチャ」から人生をひっくり返す方法は?【里崎智也×五十嵐亮太のライフハックベースボール!】第5回
里崎智也×五十嵐亮太のライフハックベースボール! 日本を代表するレジェンドプレイヤーの2人が、野球からの学びをライフハックに翻訳、「生き抜く知恵」を惜しげもなく大公開。連載の第5回は、「逆境から抜け出すための秘策」について語り合った! 【写真】里崎智也×五十嵐亮太 対談フォトギャラリー ■大命題「人間は何のために生まれてきたのか?」 ――おふたりのやり取りは期せずして哲学的な話になるので、単刀直入に伺います。「人間は何のために生まれてきたのでしょう?」と尋ねられたら、どう答えますか? 里崎 何のために? それは、「競争に勝ったから」です。自分の意思で「勝ちたい」と思い、その戦いに勝ったからです。 五十嵐 競争? それって、精子と卵子とか受精の話? 里崎 そう。最初に辿り着いた精子が僕です。もし僕が負けていたら、この僕ではないわけだから。自分の意思で勝って、生まれてきた。だから決して、人生については他人のせいにできないんですよ。 五十嵐 でも、親が勝手に生んだんだよ。それは「自分の意思」とは言えないんじゃないですか? 里崎 そのレースに出場するかどうかを決めたのは自分の意思じゃないかもしれないけど、人間が本能として持っている「種の保存」という、先祖代々続いてきたレースに出場した結果、1億個以上の精子の中から、1位を目指して1位になったのは事実でしょ。それは無意識かもしれないけど。 五十嵐 まさか、精子の話になるとは思わなかった(笑)。厳密に言えば「何のために?」の答えになっていないような気もするけど、まぁいいか(笑)。よく、親子ゲンカのときに子どもが「オレは生まれたくて生まれてきたんじゃないんだ」とか「親が勝手に生んだんだろ」って言ったりするけど、サトさんの説だと、そんなことも言えなくなるね。 里崎 絶対に言えない。僕なら、「いやいや、お前が生まれてきたくて生まれてきたんだよ」って反論するね(笑)。だってレースに出て、必死に1着になっているんだから。 五十嵐 僕は、「いい人生だな」と思って生きていけるのがいちばんの理想だから、「いい人生を過ごすために生まれてきた」っていう思いですね。サトさんの言うレースに勝って、せっかく生まれてきたのなら「生まれてきてよかったな」って思えるような人生を歩みたい。もちろん、楽しいことや嬉しいことばかりじゃないけど、それも含めて「いい人生だな」って思えるように生きる。そのために生まれてきたような気がしますね。