『百年後芸術祭』小林武史のオフィシャルインタビューが到着 櫻井和寿、宮本浩次らが出演する「LIVE ART」の見どころとは?
――4月6日(土) に富津公園ジャンボプールで行われる『不思議な愛な富津岬』には、アイナ・ジ・エンドさん、“生き様パフォーマンス集団”を掲げる東京QQQが出演します。 東京QQQはコンテンポラリーダンスの即興性を重視しているチームなんです。一般的なコンテンポラリーダンスは陰影を上手く使った照明のなかで行うことが多いですが、富津岬の公演は真っ昼間で、しかも公園のなかにある野外プール。まったくごまかしようのない空間のなかで、ひびのこづえさんのデザインによる衣装を含めて、非常に面白い公演になると思います。 アイナさんとは去年、岩井俊二監督の音楽映画『キリエのうた』でご一緒して。ちょうどソロ活動がはじまるタイミングでもあったし、「百年後芸術祭で即興的なステージをやってみませんか?」と話し合ったんですよね。これは偶然なんですが、アイナさんと東京QQQのアオイヤマダさんとは既につながりがあって。同じく東京QQQの高村月くんというダンサーが「Butterfly Studio」に参加してくれたり、いろいろな場所でつながりはじめていますね。 ――そして5月4日(土)・5日(日) には君津市民文化ホールで『dawn song(ドーンソング)』が開催。こちらは宮本浩次さんが出演します。 『dawn song』もとても面白い公演になると思います。宮本くんのカバーアルバム(『ROMANCE』/2020年11月 『秋の日に』/2022年11月)をプロデュースしたのですが、コロナ禍以降、昭和の時期のバイブレーションみたいなものに注目が集まっている気がしていて。やり過ぎと感じるようなことを受け入れる大きさもそうだし、あの時代にあった渦のようなものとも繋がりたかったんですよね。 そのために宮本くんはまさにピッタリだなと。あとは“落花生ズ”(ヤマグチヒロコ、加藤哉子)という2人組のコーラスグループにも注目してほしいです。ザ・ピーナッツのオマージュでもあるんですが、ふたりの表現力がとにかくすごくて、宮本くんが音源を聴いた時に泣きそうになってたんですよ。 ――落花生ズは5月12日(日) に柚ケ浦市民会館で行われる『茶の間ユニバース』にも出演。荻野目洋子さん、MOROHA、綾小路翔さんの参加もアナウンスされています。 “時代を越えた日常”というものを考えたときに、テレビ、お茶の間という感覚に結び付いたんですよね。そのイメージにピッタリなのが荻野目洋子さんだと思っています。 MOROHAは去年のap bank fes(「ap bank fes’23~社会と暮らしと音楽と~」)にも出てくれて。UKくんのギター、アフロくんの語りは、アメリカ発祥のヒップホップとは違った凛とした強さがあるし、僕のまわりででも「すごくよかった」「泣きました」という感想が多かったんです。アフロくんは石巻を舞台にした映画(『さよなら ほやマン』)で主演していて。僕が石巻でReborn-Art Festivalをやっていることを考えると、つながりを感じるところもあったんですよね。 もうひとりのゲストである“翔やん”は何と言っても内房総の主ですから。氣志團は2017年のReborn-Art Festival(『松島ファンタスティック音楽祭 ×Reborn-Art Festival 2017』)にも出てくれたし、木更津のクルックフィールズにもメンバー全員で来てくれたことがあるんですよ。翔やんが出ることで、さらに広がりが出ればいいなと思っています。 Text:森朋之 Photo:品田裕美