「うちって金持ちなの?」娘に聞かれましたが、世帯年収600万円では胸を張って「金持ち」といえませんか……?
子どもにある程度物心がついてくると、自分の家が「お金持ち」なのかどうか、気になることもあるようです。親としては、できれば子どもには貧乏だと思わせたくない、と思う反面「実際にうちの家計はどうなのだろう」と悩んでしまうこともあるでしょう。 そこで、世帯年収600万円の世帯は「お金持ち」であるのか、考えてみました。
子育て世帯の平均的収入はどれくらい?
厚生労働省の「2022(令和4)年 国民生活基礎調査」2021(令和3)年のデータによると、15歳以上の有業者の平均な所得金額(男女計)は、362万円となるようです。ここだけ見れば、世帯年収600万円の世帯は多少なりとも「お金持ち」の部類であるように感じられるかもしれません。しかし、児童のいる世帯に限定すると、同年の平均所得金額は785万円ということが分かりました。 また、児童のいる世帯の所得金額分布を見ていくと、最も多いのが1200万円から1500万円未満の世帯で、全体の7.1%です。 次いで多いのが1000万円から1100万円未満の世帯で全体の6.7%、そして600万円から650万円未満の世帯が全体の6.2%となっています。 世帯年収600万円の世帯は、ボリュームゾーンとしては3番目付近に位置し、平均よりも少ない世帯年収であることを考えると、子育て世帯としては胸を張って「お金持ち」とはいえない収入かもしれません。
世帯年収600万円で今後子育てをしていけるのか
子育て世帯の不安にはもう一つ「世帯年収600万円で子育てをしていけるのか」というものがあるでしょう。この点に関しては、不可能ではないでしょう。しかし、世帯年収が600万円あっても、子育て自体は金銭的な面で楽ではないようです。 同調査より、各種世帯の生活意識を見ていくと、児童のいる世帯では、全体の過半数を超える54.7%が、生活について「苦しい」と答えています。内訳として、22.9%が「大変苦しい」、31.7%が「やや苦しい」と答えています。また、「普通」と答えたのは全体の39%です。 ここから、世帯年収600万円の世帯において、子育ては不可能ではないものの、楽ではなさそうだと考えられます。