【高校ラグビー】尾道、石見智翠館の前に屈す「智翠館のおかげで頑張れた」負傷の主将も交代出場
<全国高校ラグビー大会:石見智翠館23-0尾道>◇2回戦◇30日◇大阪・花園ラグビー場 尾道の花園でのリベンジはならなかった。 名護に快勝し、Aシードの石見智翠館に挑んだ尾道は前半3分、中央のラックからトライを奪われ、出ばなをくじかれた。チャンスを作り、何度か相手ゴールライン付近まで迫ったものの、あと1歩のところで決めきれなかった。同じ中国地方の県で、地方大会などで壁となってきた石見智翠館に花園でのリベンジを期したが、返り討ちにされた。 プロップ有賀啓悟(3年)は「強かったですね。U17の時に同じチームでやった人もいて、お互い知っている。勝てなかった悔しさはあるんですけど、智翠館のおかげで自分たちも頑張れた。『花園で頑張ってほしい』と声をかけました」。涙を見せながらも石見智翠館にエールを送った。 主将のフランカー藤原大稚(3年)は「1年間、トライを取り切れないっていうのが課題でやってきたんですけど、最後の最後でゴール前までいっても、トライを取り切れないのが敗因なのかな。ディフェンスで自分たちのラグビーに持っていくっていうのはできたんですが、トライを取り切ることができなかった」と振り返った。 本来、主将としてチームを引っ張ってきたフランカー上田恭悠(3年)が大会2週間前に故障。チームから離脱したが、後半22分から出場を果たした。 藤原は「出れるか、出れないかのギリギリのところで、最後の最後に出てくれて、チームに流れを持ってきてくれました。1年間ずっと試合を通して、『感動を与えるラグビーをしよう』と言っていましたが、今日も試合前に言ってくれて、それはできたのかなと思う」と、ケガを押して出場した上田に感謝していた。【阪口孝志】