作家・雨宮処凛が女子プロレスを初観戦、“バンギャ”的にも刺激「拝みたいような気持ちになった」
ここでしか得られない何かが、確実にある
それは「原宿ぽむ」。この日、「らく」率いる「らくはん号」に対する「ぽむちゃん軍団」のキャプテンである。 「原宿」という名の通り、カラフルな衣装に身を包み、シルバーに染めた髪をツインテールにしたぽむ選手。登場の瞬間、飛ぶようにリングの周りを駆け抜ける姿や、「アニキ」と呼ばれるガタイのいい選手との対決を「怖い!」と逃げ惑う様、試合に負けて泣きじゃくる姿などはなんだかアニメから飛び出してきた女の子みたいで、妖精のような存在感にすっかり心奪われてしまったのだ。 そんな原宿ぽむのプロレスカード(この日配られていた)には、「原宿生まれ原宿育ちのKAWAII系レスラーを名乗る。個性的なコスチュームという点では、現役女子プロレスラーの中でも上位に入ること間違いナシ」とのことで、得意技は「ぽむ・ど・じゃすてぃす、ラフォーレ原宿」とのこと。なんなんだ、得意技が「ラフォーレ原宿」って。そんなの、見てみたすぎるじゃないか。 ということで、試合が終わる頃には、日曜午後にわざわざ女子プロを見に集まる人たちの気持ちがわかり始めていた。ここでしか得られない何かが、確実にある。アイドルでもない、女子プロレスだけでもない、ここにしかない、何か。 そうしてみんな揃ってのエンディングは、「らくはん号」チームの「うなぎ取ったぞー!」という、現世利益的な叫びで締められたのだった。 最初から最後まで一貫して、正真正銘、清々しいほどにうなぎをかけた戦いだった。 ちなみにファンの男女比でいうと、ざっとみた限り男8女2くらい。女性も結構多く、レディースシートもあるので初心者女性でも安心だろう。 スカッとしたい時なんかに、ぜひ一度、足を運ぶことをお勧めしたい。
ENTAME next編集部