バルベルデ「レアルB加入直後、ロッカールームでグッチの靴下を目にした。自分の靴下に今日は穴が空いてないよう願ったよ」| ラ・リーガ
レアル・マドリードMFフェデ・バルベルデが、レアル・マドリード加入直後に体験した一つのエピソードを明かしている。 『The Players Tribune』で自身の幼少時代から現在までを回想したバルベルデ。彼の父親はカジノのガードマン、母親は洋服店などで働き、経済的に決して裕福とは言えなかった。ウルグアイ代表MFはその当時を次のように振り返っている。 「彼女(母親)は僕がコーラを飲むためにも、その身を犠牲にしてくれていた。僕はそんなことも知らなかったし、知ろうとしていなかったのかもしれない。子供の頃はとても純粋なものなんだよ。母さんが何か食べ物を炒めているとき、『でも彼女は腹減っていないのかな? 僕は空腹で死にそうなのに』と考えたりしてね」 「僕の友達に、自分の家に来てほしくはなかったことを覚えているよ。テレビは無料の三つのチャンネルしか見られなかったからね」 バルベルデは2015年にはペニャロールでプロ選手として活躍し、その後2016年にレアル・マドリードに加入。スペインの首都クラブでは、まずBチームのカスティージャに加わったが、当初は所属選手たちの靴下にも驚くほどであったという。 「全員がシャワーを浴び始めると、僕はそこでグッチの靴下を見た。グッチの靴下なんて、なんてことだ! そんなものまでつくられているのか? 一体、いくらするんだろう?」 「僕がそのとき考えていたのは『僕の靴下に、今日は穴が空いていませんように』ということだった。母さんが靴下を洗ったときに、ちゃんと確認していたことを神様に祈ったよ」 「僕はそれから20分間、携帯電話で何か重要ものを見つめているような振りをしていた。でも本当は、時間を潰していたんだ。すると皆が僕の顔を気にし始めて、『大丈夫か、兄弟?』『何かあったのか?』って聞き始めたんだよ。あのときほど、自分が小さい人間だと感じたことはなかったね」 2016-17シーズン、カスティージャで30試合に出場したバルベルデは、その翌シーズンにデポルティボにレンタル移籍してさらなる経験を積み、2018-19シーズンからレアル・マドリードのトップチームに加入。トップチームでは徐々に出場機会を手にしていき、今や世界有数のMFとして活躍している。