高岡一センバツ王手 北信越高校野球 大野に延長9-6
第151回北信越高校野球大会第2日(13日・金沢市の石川県立野球場ほか=北國新聞社後援)準々決勝が行われ、高岡一(富山3位)は大野(福井3位)に延長十回タイブレークの末、9―6で勝利し、4強入りを決めた。春の甲子園出場枠は北信越が2。高岡一は19日の準決勝で航空石川(石川3位)を破って決勝に進めば、センバツ出場がほぼ確実となる。 高岡一は初回に猪谷修斗(2年)の内野安打で1点を奪った。1―2で迎えた五回には猪谷の2点適時打などで4点を加えたが、2番手で登板した背番号1の髙原陽彩(2年)が七回に打者一巡の猛攻を受けて3失点し、同点とされた。 タイブレークの延長十回は髙木映鷲(2年)と猪谷の二塁打を含む3連打で4得点し、最後はエース髙原が踏ん張った。 航空石川は福井工大福井(福井2位)に2―1のサヨナラ勝ちを収め、敦賀気比(福井1位)は松本第一を3―0で下した。小松工(石川2位)は新潟明訓(新潟1位)に7―0の七回コールド勝ちした。準決勝は19日に石川県立野球場で午前10時から高岡一―航空石川、午後0時半から小松工―敦賀気比。決勝は20日午前10時、同球場で始まる。 ●高岡一・髙木「絶対に打ってやる」 渾身一振り、決勝点 ミス帳消し 高岡一は延長十回、3番・髙木の渾身(こんしん)の一振りが決勝点を呼び込んだ。2死二、三塁、甘めに入ってきた初球を左翼線にはじき返すと打球は2点二塁打となり「練習通りに、来たボールを素直に打った。絶対に打ってやろうと思った」とはにかんだ。 自らのミスを帳消しにする一打だった。七回の守備でセンターフライをグラブに当てて落とし、「ダブルプレーで終わっていたはずの考えられないミス」(村本忠秀監督)で同点に追いつかれた。 切り替えようとしても、表情はぱっとしないまま。村本監督に「どうすれば明るくなるんや」と聞かれ、「『思い切って打ってこい』って言ってください」と答えた。にこやかに応じてくれた指揮官の言葉が力になった。 「しっかり最後に取り返せた」と精神面での成長も見せた髙木。主将の猪谷は「北信越に来てどんどんチームワークが高まっている。夢の選抜へ、地に足着けて、気を引き締めて勝ちきる」と航空石川戦へチーム一丸を誓った。 ▽準々決勝 高岡一 1000400004―9 0020003001―6 大野(福井) (延長十回タイブレーク) (高)前田、髙原-亀嶋(大)千京、川田、森田-宮本▽二塁打 髙木、猪谷(高)南部(大) 福井工大福井 000010000―1 000000002x―2 航空石川 (福)三浦、中澤、カーン-植田(航)蜂谷、長井-大橋、藤本▽三塁打 美濃(福) 新潟明訓 0000000―0 小松工 0001042x―7 (七回コールド) (新)田村、今井、権平-関川(小)橋本、宮西-北本▽三塁打 東大(小)▽二塁打 田村、小野塚(新) 松本第一(長野) 000000000―0 00010110X―3 敦賀気比(福井) (松)川合-福澤(敦)管田、五十子-小林、黒川▽三塁打 岡部(敦)▽二塁打 大谷(敦)