鈴木優

　ぶっちぎりの首位通過。誇りと自信を持ってポストシーズンへ向かえるだろう。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2023-24」3月28日の第2試合はU-NEXT Pirates・鈴木優（最高位戦）がトップで第1試合に続き同日2勝を収めた。個人成績では＋437.7で暫定首位、初の個人タイトルMVPは29日に登板が予想されるEX風林火山・勝又健志（連盟）の結果待ちとなった。 【映像】ブラボー！優の完璧手順に放送席が思わず拍手 　第1試合でトップを取れれば連投と決められていた通り、鈴木優は当試合で個人ランク暫定1位のチームメイト瑞原明奈（最高位戦）を追い卓に着いた。並びは起家からKONAMI麻雀格闘倶楽部・滝沢和典（連盟）、セガサミーフェニックス・魚谷侑未（連盟）、渋谷ABEMAS・白鳥翔（連盟）、鈴木優。瑞原との差は28ポイント。トップならば無条件で逆転、2着の場合は48,100点が条件だ。 　序盤は白鳥がリード。2万2200点持ちの3着目から逆転を窺う東4局の親番で鈴木優は6巡目、四・七万の亜リャンメン待ちでリーチ。赤1枚、一盃口含みのチャンス手だ。実況者も「6000オール決めに行くか！」と熱を込める。「決めろ！！」「決めてくれゆうくん」「MVP狙ってるならリーチだよね」とファンのエールを背に、鈴木優はそっと高目の七万を引き寄せた。リーチ・ツモ・タンヤオ・平和・一盃口・赤で1万8000点。白鳥をかわし大きなトップ目に立った。その後は圧巻のアガリラッシュ。この試合、合計4度のリーチに6発のアガリで＋87.3の大トップを獲得した。 　第1試合は控えめな笑顔も、この2勝目は白い歯がキラリ。「レギュラーシーズン最終日に2回打たせてもらって、最高の結果が出て良かった」と喜んだ。ここからは昨年のリベンジだ。「（2022-2023シーズンで）セミファイナルで敗退した時の（悔しい）気持ちはそこにたどり着かないと晴らせない。ポイントは積み上げましたが、まだまだ喜ぶ段階ではない」と前を向いた。加えて今期ここまでの戦いについては「この試合が終わる瞬間まで、気を抜くわけにはいかなかった。まだまだ先もあるので、油断しないぞ！と気を引き締めながら日々打っていました」と語った。 　勝つためにチームに呼ばれた男は、この2年で逞しさを増した。鈴木優は最後に「（昨年の敗退を経て）今年のPiratesはとても強いと心から思っていますし、監督の掲げた『圧倒的に勝つ』という目標は今のところ体現できているんじゃないかなと思います」と胸を張った。また試合直後、瑞原は自身のXにて「優さん暫定MVP！パイレーツ暫定首位通過！チームとして最高の締めくくりになったね」と頼もしい仲間の奮闘を労っていた。 　チームはセミファイナル進出が決まり、獲得ポイント（＋887.6）のレギュラーシーズン歴代最高記録もほぼ確定。また個人タイトルにおいてはKONAMI麻雀格闘倶楽部・伊達朱里紗（連盟）が4着回避率のタイトルを確定させ、個人タイトル完全制覇、3年連続個人タイトルを獲得している。 【第2試合結果】 1着　U-NEXT Pirates・鈴木優（最高位戦）6万7300点/＋87.3 2着　渋谷ABEMAS・白鳥翔（連盟）1万7800点/▲2.2 3着　セガサミーフェニックス・魚谷侑未（連盟）1万100点/▲29.9 4着　KONAMI麻雀格闘倶楽部・滝沢和典（連盟）4800点/▲55.2 【3月28日終了時点での成績】 1位　U-NEXT Pirates　＋887.6（96/96） 2位　赤坂ドリブンズ　＋394.9（94/96） 3位　KADOKAWAサクラナイツ　＋216.3（94/96） 4位　KONAMI麻雀格闘倶楽部　＋46.9（96/96） 5位　渋谷ABEMAS　▲22.1（96/96） 6位　EX風林火山　▲114.9（94/96） 7位　BEAST Japanext　▲299.1（94/96） 8位　TEAM雷電　▲484.5（96/96） 9位　セガサミーフェニックス　▲625.1（96/96） ※連盟＝日本プロ麻雀連盟、最高位戦＝最高位戦日本プロ麻雀協会、協会＝日本プロ麻雀協会 ◆Mリーグ　2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合（全216試合）を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合（全30試合）を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ（16試合）に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。 （ABEMA/麻雀チャンネルより）