巨人・小林誠司の「寒かったやろ?」に実感した慕われる理由
◆JERA セ・リーグ ヤクルト0―5巨人(11日・神宮) スガコバで巨人が今季初の3連勝だ。6回2死二塁、小林誠司捕手(34)が左前に今季初安打となる先制適時打。小林にとって21年9月12日の広島戦(マツダ)以来3年ぶりとなる決勝打となった。先発の菅野智之投手(34)は6回3安打無失点で2勝目。開幕から2戦13イニング無失点と復活を印象づけた。 【動画】坂本勇人、小林誠司がノックで調整 * * * ナインから慕われる小林の気遣いに触れた。1月8日、小林が自主トレをしていた大阪・貝塚市の日本生命グラウンドへ向かった。今年から巨人担当になった記者にとっては初対面。ウェートトレで極限まで追い込むなど今年に懸ける思いはすさまじく、午前の練習後に応じてもらった取材で緊張感が漂っていたことを覚えている。 午後の練習中、小林が元日から日本生命の室内練習場で一人マシン打撃を行っていたという話を聞いた。正月返上で練習に打ち込んだ思いを聞こうと駐車場で待った。 練習を終えた午後5時半頃、現れた小林は「どうしたの」と目を丸くしつつ、約60人のファンへペンを走らせた後に「駅までで良ければ」と車の助手席に乗せて送ってくれた。「寒かったやろ? 今年から巨人担当なんだよね。よろしくね」。気温は5度。小林の温かい心遣いが胸に染みた。(内田 拓希)
報知新聞社