レバノン避難市民、生活支援に毎月2.5億ドル必要=危機対応相
Maya Gebeily [ベイルート 22日 ロイター] - レバノンのナセル・ヤシン危機対応相は22日、イスラエルによる攻撃で避難を強いられた多数の市民の生活支援に毎月2億5000万ドルが必要になると訴えた。 24日にパリでレバノン支援に向けた会議が開催されるのを前にヤシン氏は、現時点でレバノン政府は地域の取り組みや国際的な援助を合わせても、自宅を失って公共の避難施設や親族の家に身を寄せている約130万人が必要とする支援の20%ほどしか対応できていない、とロイターに明かした。 ヤシン氏は、これらの人々への基本的な食料、水、衛生用品、教育サービスなどをカバーする上で月2億5000万ドルが不可欠だと説明。さらに連日の空爆で自宅を逃げ出す市民が増え、政府が彼らの住む場所の確保を急がざるを得なくなっているため、要支援規模は今後膨らむ公算が大きいと指摘した。 最近数日は学校、古いと畜場、生鮮食品市場や空きビルなど全てが避難所に転換されているが、まだ多くの課題が残されているという。 本来環境相として森林火災防止に取り組んできたヤシン氏は現在、他の閣僚や国連開発計画(UNDP)、レバノン赤十字社などを含む危機チーム本部での任務に大半の時間を費やしている。 ヤシン氏は「われわれは今すぐの停戦を必要としている。国際社会の全ての人にここで起きていることに声を上げる勇気を求めたい。国連加盟国の1つ(イスラエル)が、レバノンの歴史上最も侵略的な方法で小さな国(レバノン)に戦争を仕掛けている。これがメッセージになるはずだ」とロイターに語り、パリの会議でこうした見解を強調する考えを示した。 またヤシン氏は、避難者が増え続ければ、レバノン政府として欧州に不法移民が流入するのを防げないと警告した。